<問題>
簡単のため1000戸のマンション(十分大きくないとダメ)で、全戸から議決権行使書を集められるとする。ランダムに届いたものを最初からめくっていって集計するとき最初から何枚連続で『賛成』となっていたら、1000戸の3/4の750は超えそうだね!とか、集計している理事会の人は喜んでよいか??
- 2枚じゃ3枚目が反対だったらもう3/4を切るからだめですね。
- 一方100枚めくって全員賛成だったのに、残り900枚めくったなかに251枚以上反対があるという片寄りかたは起こりえないことは、直感的に自明ですから100枚もめくらなくてもいいことも明らかです。
答えは最後に。。。。実は以外に・・・
メガマンションの総会では、長期にわたってだらだらと議決権行使書がでてくることがあって、最初の1割程度を見て、まぁいけそうかどうかを判断するという話は前に書いたことがありました。
↓
『総会の集計方法 ー3』
http://ameblo.jp/haruboo0/entry-11525836759.html
#ここで扱ったのは、賛成・反対ともかなり拮抗したなかで、賛成”率”が50%を超えるかどうかの統計的な判定方法でした。 ブログ中にでてくる、80枚議決権行使書をめくってみて、賛成率85%から最終の賛成率を 85±4% と予測して勝利宣言を理事会内部むけにだしていたのは、修繕積立金の2倍以上への値上げ議案でした。最終結果は90%の賛成率で、微妙に予測の中心よりは上ですが、これは後の方で無理やり出してもらう総会の書面は、委任状になっているものが殆どであるためです。多分議案書は全く見てなくて、それで反対するって勇気もないのかもしれない...
今回の臨時総会に上程している管理費の消費税自動連動は、メインとなる第2号議案は、”総会によらないで、消費税率に自動連動した形で管理費が改定される”内容を財務会計細則を制定してそのなかに書き込むというものです。
標準管理規約準拠の規約であればいかなる場合でも、総会によらないで管理費等を変えることはできませんから、当然その規約条文の差し替えで、特別多数決議の対象です。
特別多数決議は、全戸の3/4の賛成を得ないといけませんから、統計予測の問題としては、
総会への議決権出席率 × 賛成率 > 0.75 であるかどうかを
90% あるいは99%以上の確からしさで判定するには
どれだけのサンプル数がいるか?
という問題になります
さて、冒頭の問題の正解は。。。。
どの程度の確かさで、可決できますという数字によって変わります:
○ 90% の確率で 3/4以上(勝利宣言をしたのに、実は3/4なかった確率10%以内)
であるためには 連続で10枚
○ 99% の確率で (100回集計して予想だしてはずれは1回)
であるためには連続で19枚
○ 99.9% の確率なら連続で 28枚
の議決権行使書が最初から連続して賛成であれば勝利宣言を出してよいです。
問題では1000戸のマンションとなっていますが、大事なのは”総戸数が十分大きい”ことだけで、500戸でも2000戸でも基本的には変わりません。通常は99-99.9% 程度の信頼度はいるでしょう。確か選挙の当選予測も99.9% くらいで出していたはず。
1000戸のマンションの特別決議が最初の10-20枚でわかるってのは直感とは微妙にずれていて思いのほか少ないと思われる人も多いのではないでしょうか。
賛成率がかなり高めって特別決議の議案結構手掛ける理事会は多いのではないでしょうか。
なぜこの数字なのかとかの説明は既に長めなので次回に続く。
んー理系っぽ集計だなwww
とか妻に説明したら、『 そんな計算してるより全部数えたほうが早くない? 』とかいいそうだなぁ。(妻は典型的な文系人間に見える)
理事長勉強会 RJC48に関心のある方は、こちらからどうぞ。。。
ま入ってみなければどんなものかはわかりませんから。
http://rjc48.com (RJC48への参加から)
よかったら、ぽちってください。別にやばいことは何もおこらなくって
マンション管理の人気ブログリストです
↓ ↓ ↓ ↓