おそらくほとんどの人がスルーするであろう韓国映画を観てきました。この「浮気な家族」は単館系で地味にかかっているようです。内容は倦怠期を迎えた夫婦がお互い浮気をし、60近いおばあさんまで浮気をするという、浮気ムービーです。夫は外で女を作り、妻は隣の高校生を誘惑し、おばあさんは入院した夫を捨てて昔の愛人と・・・。やがて唯一夫婦の絆となっていた息子が消えたことから、微妙なバランスを保っていた家族の絆は崩壊へと向かってゆく。
 
 さすがはR-18というだけあって、エロエロですね。夫婦の間で交わされる「最近イケないの」とかいう言葉を聞いているだけでこっちが恥ずかしくなりました。観たあとの正直な感想は、なんでこんなの観ちゃったのかなぁでした。

 さて、「浮気な家族」のことはもうどうでもいいのですが、こんな映画を配給してしまう映画会社はもっとよく考えて仕事をするべきだと思います。なんでもブームとなると、とにかく早く権利を買って何も考えずに次々持ってくる。こんなことをしていては自ら韓流ブームをつぶしているようなものです。今から5年ほど前にあったインド映画ブームを思い出してください。「ラジュー出世する」のヒットを皮切りに、ラジニ・カーントの「ムトゥ-踊るマハラジャ-」が大ヒットしインド映画に火がつきました。するとやれテルグ語圏の英雄だ、あの女優の鬼気迫る演技だのいって次々とインド映画を配給した結果、2年もせずにブームは崩壊を迎えました。インド映画の場合はソフトに多様性がないというのも大きな問題でしたが、それだけが原因だとは思えません。ブームとなったら内容も検討せずとにかく配給する姿勢は本当にあらためてほしいです。

 いったいどこが配給したんだと思って検索してみたら、なんとGAGAでした。先日赤字経営で有線ブロードバンドネットワークに買収された会社です。

 ・・・なんというか、社会って厳しいなぁと思ったハリネズミでした。