恐ろしかった・・・



 金曜日の夜23:30から上映の親指探しを観に行ったが、本当に恐ろしかった。私の趣味の一つにホラー映画を映画館で一人で観るというものがある。私のお気に入りの映画館はそこそこ大手のシネコンなので、その野望は深夜でも中々達成することはできず、毎回まばらな観客と鑑賞するのが常である。しかしながら今回は平日の深夜、しかも小品のホラー映画ともなれば、期待がもてる。そう期待に胸を膨らませつつ映画館の扉を開いたのだが、そこには恐るべき光景が広がっていた。

・・・満席。

信じられない・・・・。ここは本当に「阿修羅城の瞳」で貸切映画館を達成した場所かと目を疑った。平日の深夜だぞ・・・しかも初日じゃい・・・ゴクリ・・・これは何かある。頭の中で「かまいたちの夜」のテーマソングが流れ始めた。もしかして「ゲド戦記」と間違ったか?いや違う。じゃぁこの人はなんだ。いや待て、この人間は本当に存在しているのか?「シャイニング」のジャック・ニコルソンのように迷い込んだのではないのか?いるはずのないところに100人からの人がいるのだから、これがホラーでなくてなんなんだ。・・・・一体なんなんだこれは、恐ろしい。


まぁ終わってみればV6という落ちがついたのですが、本当にそれだけで深夜の映画館が満席になったのかはいまだに不明・・・。


映画?映画はホラー映画ではなかったけど、普通によかったですね。「リアル鬼ごっこ」なんていうものを書いてる人が原作だと聞いていたので、どんなゲテモノかと期待していたのですが、普通の映画だったので、拍子抜けすると同時に関心もしました。

心理描写と展開がうまいので中々みせますが、いかんせん俳優があれではどうしようもないでしょう。しかし佳作といえる出来だと思います。


とりあえず、映画の前の浴衣のアレはないですね、アレでテンションがた落ちですよ。




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guemuru



韓国四天王の一人ポン・ジュノ監督の待ちに待った最新作!・・・しかしクリーチャー物とは・・・


 ポン監督の前作「殺人の追憶」は信じられないほど素晴らしい作品だった。娯楽作ながら線が太くまったくぶれない脚本、特徴的な雨のシーンをはじめとした美しい映像、ダメ刑事を演じたソン・ガンホの演技、どれもが高レベルでマッチした刑事ドラマの傑作だ。黒澤監督の「野良犬」に匹敵する刑事物はこの映画くらいなものだろう。グエムルとは少し話がそれてしまったが、とにかく素晴らしい映画なので、まだ見ていない人がいたらぜひ見てほしい。後悔だけは絶対にさせない。


 さて、そんな訳でこの「グエムル」を死ぬほど待ちわびていたのだけど、冒頭にも書いたように若干不安だったのが、この映画がクリーチャー物だということだ。ポン・ジュノ監督のフィルムはこれで3作品目、処女作は、お犬さま虐待コメディ「ほえる犬は噛まない」、2作目は先ほど書いた刑事ドラマ「殺人の追憶」、てか2作品目であのクオリティは信じられない・・・。まぁそれは置いておいて、コメディ、刑事物ときて、3作目でクリーチャー・・・はたしてこのコメディ的要素の強いポン監督にホラーが取れるのかと、無節操振りにワクテカながらガクブルした訳である。しかしそんな私の不安は面白い形で裏切られた。この映画はまぎれもなくポン・ジュノ監督の作品であり、コメディでありクリーチャーであった。つまるところ下町人情喜劇であり怪物ホラー映画であったのだ。何を言っているのかわからないかもしれないが、この相反する要素がミックスされた不思議なジャンルが見事に成立しているのが、この「グエムル」なのだ。要は凄い映画ってこと。

 クリーチャーもののセオリーをすべて破る野心的な作りなのに、何ひとつ破綻していないのが凄い。やはり「家族」というテーマがあって、それを芯としたぶれない映画作りが成功に導いているのだろう。


 ソン・ガンホをはじめとした俳優人はポン・ジョノ監督のいつものメンバーなのでいまさら言うことはないが、CGで作られたグエムルちゃんは中々ファニーな動きでいい感じだと思う。


 この映画だけに限ったことではないが、韓国映画と日本映画のレベルの差を改めて感じさせられる映画だ。もちろんそれはCG製作のレベルの差という訳ではない。野心的な映画作り、オリジナル性、映像美、どれもこれも映画的な部分で日本映画は足元にも及んでいない。とくに原作つきの映画ばかり作って、映画界の力をどんどん低下させている日本の状況は末期的だと言っていい。グエムルは日本流で言えば、寅さんの世界にゴジラが登場したようなトンデモ映画だ。だが、それでもしっかり娯楽作として完成していることが凄いのだ。日本はこの映画から学ぶところがたくさんある。




韓国四天王・・・韓国を代表する四人の監督、ポン・ジュノ監督、キム・ギドク監督、キム・ジウン監督、パク・チャヌク監督のことを指す。




アミューズソフトエンタテインメント
殺人の追憶 ☆☆☆☆☆
この傑作が1500円とは、信じられない時代がきたものだ・・・。この映画に限らず自分が4000円で買ったDVDが次々1000円ぐらいになっていくのには少々イラダチが・・・。

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マ・マイケル様おやめくだされ!あなたに女は撮れないのです!!


マイケル・マンが死ぬほど好きな私だけど、これは無理。今回は主題のひとつにコリン・ファレルとコン・リーの禁じられた愛があるのだけど、これがまったく描けてない。コン・リーの下手な英語は聞いてるだけでイラっとくるし、コリン・ファレルとのからみに愛や切なさを感じられない。さらに年増と落ち目の情感なきラブシーンがそれにトドメを指している。ここまで恋愛が撮れないとはさすがはマン監督ある意味立派だ。

ただしそこを除けは今回もマン節は健在で、いたるところにマイケル・マンの実力の片鱗がうかがえる。

毎回こだわらないところにこだわったオープニング演出を楽しみにしていたが、今回はついにオープニングがなくなったところにはニヤリとさせられた。さらに画面に銃が登場するだけで世界が一変する。「ヒート」では銀行強盗がM-16で市街戦を展開するという荒業で圧倒的な銃撃戦を見せたマン監督だが、今回はなんと装甲車攻撃用の大型狙撃銃バレットM82(多分)まで出す気合のいれっぷり。つくづくこの人は銃と男だなと、納得させられる。後半の闇夜を切り裂く迫力の銃撃戦はお見事。

前作「コラテラル」で開眼した夜景も健在で、高感度カメラで撮った夜のシーンが印象的だ。できるだけ照明を使わないで撮影することによって背景の夜景が綺麗に浮かび上がってくる。これは普通のフィルム撮ると暗すぎて決して撮れない。かなり感度を上げて撮影しているためノイジーだが、それもいい味を出している。

さらに今回は新しく車や小型ジェットなどの乗り物系にかなりの力を入れている。夜の高速をバックファイアー出しながら疾走するフェラーリに、海の上をすべるように走るジェットボート。それら高馬力のマシーン達の咆哮にも似たエンジン音。スピードオタクでなくてもグっとくるものがある。やっぱりこの人は男だ。

俳優人は今回はかなりの不作といっていいだろう。英語が駄目なコン・リーは言わずもがな。コリン・ファレルは迫力不足だし、ジェイミーはタフガイより「アリ」や「コラテラル」のような駄目な男系が似合っている。唯一拾い物だったのは、悪役ホセ・イエロを演じたジョン・オーティスだろう。何も語らず表現もせず、ただ顔のアップだけですべてを語らせるマン監督の独特な手法の中で、彼だけが男の色気を表現できていた。


それと、昔のTVドラマ「マイアミ・バイス」のファンの人は要注意、マイケル・マン監督はこの映画で「マイアミ・バイス」を撮る気はなかったよう。「マイアミ・バイス」は制作費を集めるための神輿であって、中身はまったくの別物なので、その辺は覚悟して行ってください。

あれやこれや書いてきたけど、やっぱり自分はマイケル・マンが好きなんだなぁとつくづく思った。
また次回作まで胸を焦がして待ち続けます。できれば3時間銃撃ちっぱなしの映画にしてください・・・。

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utukusiihito


ワンシーンワンカットで切り取るリアルタイムの人生


9人の女性の人生のワンシーンをリアルタイムに切り取った9本のオムニバス映画。

シーンのカットをなくしワンカットで撮ることで、よりリアルタイム感が強調されているのがこの映画のいいところ。グレン・クローズと始めとした女優陣の演技も素晴らしい。個人的には、昔の恋人に出会い動揺するホリー・ハンターの演技が一番よかった。またグレン・クローズを向こうに回して一歩もひかないダコタ・ファニングもさすがとしかいいようがない。

しかしながら9つのエピソードの関連性が薄く1話1話が唐突に始まるので、エピソードごとの事実関係を把握するのに苦労してしまう。これでは集中して観ていない人は置いていかれてしまうだろう。


いい映画だし、個人的にも好きな映画だが、人を選ぶ映画でもあると思う。

UDON ☆

長いだけにたちが悪い、コシも厚みもないダメうどん



「讃岐うどん」という題材の珍しさでもつのは最初の一時間まで、後半はひたすら耐えるだけの映画だ。

冒頭に笑いがどうのというメッセージがでるが、最初から最後までくすりともできなかったのは私だけではあるまい。初日ながらスキスキの映画館ではあったが、笑い声などどこからも聞こえなかった。

前半のテンポのよい展開はまだ見ていられるが、後半にはいると俄然きつくなる。わかりきったストーリー展開なのにひたすらダラダラと続ける演出にイライラさせられる。ユースケ・サンタマリアのうそ臭い演技もひどいし、トータス松本と一緒にバンザイを歌い始めたときはあまりの寒さに凍えそうだった。


TV局出身監督の悪いところが全部でたようなドラマ映画の典型、これにお金を払うのはもったいなさすぎるので絶対にやめよう。2~3年後にTVで見るのが一番だ。お金を払う価値などどこにもない。

それにこの映画やけに画面が汚かったけど、これってフィルムじゃなくてカム撮りでしょ。金あるのにこんな暗くて汚い絵とってんじゃねぇつーの。TVにカエレ!(フィルムだったらごめんなさい)