こんばんは。原田綾子です。


前回の記事、信頼を教えてくれた先輩先生。

の続きの記事です。



ある日,私はとても落ち込んでいました。


鐘が鳴り教室に行くのに

このままじゃ いけない!と思い

隣の資料室で 深呼吸をしてから教室に入ろうと

一人,誰もいない資料室に入ると

今まで 我慢していた涙が

ハラハラと流れ出して止まらなくなってしまいました。


自分をダメだしして、自分を責めて

高い理想を掲げて、それに近づこうと

必死になっているのに空回りの日々。

新米教師の私は つい涙を我慢できず・・・


(あぁ~ 若かった!笑

 なつかしい~日々)



すると学年主任のN先生が

廊下からガラス越しに私を見つけ

資料室に入ってきたのです。


そして私をギューっと抱きしめて

背中をトントンしながら

「あなたはよくやっているよ

だいじょうぶ^^」


笑顔で一言だけ残して行ってしまいました。


一瞬戸惑いましたが
あんな笑顔でおおらかに

「だいじょうぶ」

なんて言われると、

なんだかだいじょうぶなような気になってきたのを

思い出します(笑)





N先生はわたしに多くを語りませんでした。


私が失敗していても 悩んでいても

こうすればいいとか ああしてみなさいとか

口出しはせず、教えるということもない。


きっと言いたいコトは いっぱいあったと思うんだよなぁ・・・




でもね,そのお陰で 私は成長できたのかもしれない。

いっぱい自分で考えた。

先生をいつも見て 憧れながらお手本にしていたから。



わからないことを質問すれば

快く答えて下さることもあれば

そうでないときもある。


これこそ

「手をかけずに 目をかける」


信頼していらからこそ

見守ることができたのかなと。



image



そして前にも記事にしたことがありましたが

先生のこんな勇気づけも、思い出深いものとなっています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


要領が悪いからか、

子ども達と一緒に遊んでいるからか

休み時間、滅多に職員室に戻れないのだけど

たまに戻ると机の上に温かいお茶が置いてあるんです。

いつも、いつも・・・。


誰が淹れてくれているんだろう。

私、職員室に殆ど戻らないのに、毎時間毎時間

私の机上にはお茶が・・・。




淹れていてくれたのは、学年主任のN先生でした。


先生の淹れて下さったお茶は、

そのほとんどが飲まれることがないのに

先生のそんな姿勢が

私の「勇気づけ」になっていました。


だから、辛いことがあっても


誰かがいつも自分のことを想ってくれている、

応援していてくれている


心が温まりました。




たった一杯のお茶だけど校庭の窓から、職員室の廊下から

職員室の自分の机をのぞくと、

お気に入りのマグカップに注がれたお茶が、そこにあって・・・。


N先生にお礼を言うと


「あなたが いつ職員室に戻って来ても

いつも温かいお茶が飲めるように,と思ってネ


いっしょうけんめいがんばっているね!
あなたを見ていると 若かった頃を思い出すわ

あなたは絶対に立派な先生に なるわ。」



優しい笑顔でそう言ってくれた先生を

今でも鮮明に憶えています。




そしてある日、わたしが

「なかなかN先生のようにできなくて・・・」

と弱音を吐いたら


「わたしと同じようにしてもらっちゃ困るわ~

わたしは教師歴20年よ!

あなたは1年目でしょ^^ うふふふ」




そう言われてハっとして。

そりゃそうだよね。経験違うもん^^;


だったら誰かと比べるのではなく

私は私のよさを活かして

わたしらしくやっていけばいい。

全力で、今できることをわたしなりにやる!


それに

最初から、N先生だって今の先生ではなかったよね。

誰だって「初めて」があって・・・


そんなふうに思い過ごすようになったら

子どももなんだかいいかんじ。


鏡だね!!!^^


・・・・・・・・・・・・・

一昨年、講演先の小学校の廊下を歩いていたら
「あやこさん!!」と、懐かしい声。


あの、お茶を淹れてくれた学年主任のN先生でした。


「先生~~!」と、興奮して

思わず廊下を走ってしまいました。笑




学ぶ(まなぶ)は、真似ぶ(まねぶ)。


大好きな尊敬するN先生のようになりたくて

先生のこと、研究していました。

(隣のクラスだったので)


子どもとの関わり方や、声がけの仕方、姿勢・・・


怒るとわたしまで鳥肌がたつほど怖かったけれど

愛情ぶかくて本当にすてきな先生。



ある日、クラスの子が、友だちのうわばきを隠す事件があって・・・

そのときのN先生の対応がとっても素晴らしかったんです。


もう、本当に感動して、わたしも「こうありたい!」と

もっともっと深い愛を持って

子どもに接することを誓った日でもありました。


このエピソードは

SMILE講座でよくお話しているのですが

(先週のSMILEもお話しました)

機会があったらまたそんなことも記事にしてみます。




想い出に残るのは

先生の言葉よりも笑顔。


先生の存在そのものが「勇気づけ」でした。



初めて担任したクラスが終わるとき


「いつも元気いっぱいだけど

とってもとってもナイーブな綾子さん

初めての担任ごくろうさま」


と手紙と花束とブレスレットを

私にプレゼントしてくださいました。



そのときの教務主任に


「最初に誰に(どんな先生と)出逢うか、

それがとっても大事だ。

いい先生に巡り会えてよかったな。」


そう言われたのを思い出します。


迷ったとき


「N先生だったらどうするかな?」


こんなふうにずっと考えて

教師をしていました。




これは優しいお母さん先生のお話でしたが

今度は

とっても怖い口の悪ーーーーい

大嫌いな先生のエピソードを書きます。


嫌いで嫌いで大嫌いで

この先生とはぜったいに学年を組みたくない!

そう願っていたら、一緒に組むことになってしまい(笑)

撃沈した思い出のK先生。


私の授業にずかずかと割り込んでやってきて

子どもの前で、わたしにガミガミダメ出しをする先生。

ありえない!笑


なんだこの人は!!!( ̄□ ̄;)!!


そう思いながらも一緒に仕事をしていくうちに

どんどん勇気づけられていく私。



大嫌いだったのに

大好きになってしまったこわーい男の先生について

「信頼」をテーマに記事を書きますね。


人はみかけによらない、というお話。笑



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