先日買った日曜版の新聞の読み物に、
この人の特集がまた載っていました。
皆さん、この方ご存知?
最近世界中で話題となっている、Amy Chuaという人です。
中国系アメリカ人のAmyさんは
"Battle Hymn of the Tiger Mother"という本を出しているのですが、
その中でいかに自分の子育て方法が優れているのかを説いています。
それが世界中で大ブーイングの嵐を巻き起こし、
彼女のことが掲載されたウォールストリートジャーナルのネット記事は
コメント数がいまや8000に到達しそうな勢いです。
(記事はこちら )
なぜAmyさんの子育て方法がそんなに物議を醸しているのでしょうか?
それは、彼女のものすご~~~~く厳しい中国式スパルタ教育!!
彼女は2人の娘さんを持つ母親なのですが、
彼女の娘たちが絶対に許されていないことの例:
プレイデート
友達の家に泊まりに行く
テレビを観たりコンピュータゲームをする
課外活動を自分で選ぶ
「A」以下の成績を取る
体育とドラマの授業以外でクラスのトップにならない
ピアノとバイオリン以外の楽器を演奏する
ピアノとバイオリンを演奏しない
などなど・・・・
超厳しいたくさんの決まりがあるそうです。
そして毎日毎日何時間もピアノやバイオリンの練習や
勉強をできるまでひたすらやらせるそうです。
子供達は練習を嫌がったり言うことに逆らおうとすると
お気に入りの人形をどこかへ寄付しちゃうぞ!とか
夕飯抜きだぞ!とかクリスマス無しだぞ!とか
ありとあらゆる方法で脅してとにかく無理やりやらせるのだとか・・・
ほんと ひええええ~~~ です
そのおかげか?2人のお嬢さんはとっても優秀で
長女のSophiaさんなどは3歳の時にはもう
サルトルの本を読み、漢字を100も書けていたとか・・・。
サルトルなんて私いまだに読んだこと無いわ
次女のLuluさんも同様に優秀で
11歳でかの有名なジュリアードのオーディションを受けたとか・・・。
そしてAmyさんご本人も、イエール大学の法学部の教授だそうです。
このAmyさん、ある時などは、お嬢さんたちがせっかく作ってくれた
手作りの誕生日カードを
「これよりもマシなもの-
もっと努力の跡が見られるものじゃないと受け取らない!」
などとつき返したと・・・・・
私からすると子供の作ったカードをつき返すだなんて、
到底信じられないのですが・・・・
こうでもしないと「優秀」な人材には育たないのでしょうか。
というか、ここまでくると「優秀」の定義すらわからなくなってきます。
確かに皆さん「優秀」なのでしょうが、このやり方はひどすぎる・・・・
実際、この彼女の推奨する中国式スパルタ教育法は
「虐待だ」と世界中から非難轟々なわけです
ただ、コメントなどを見ていると、少なからずAmyさんのやり方に賛同する人もいるみたいですね。
確かに、反対にゆるゆるの何でもアリの育児が素晴らしいかというとそういうわけでもなくて。
日本でも少し前に「ゆとり教育」などが問題になっていましたね。
世の中の全ての人が「ゆとり教育」方式で育っていたら・・・
重要な研究やさまざまな任務をこなせる人がいなくなってしまうというのも確か。
適度なプレッシャーを与えることは、むしろ子供の教育上良いことだと言われています。
ただ、このAmyさん方式が「適度」かというと、それはかなり疑問だけど
ちなみにこのAmyさんの言う"Chinese Mothers"と"Western Mothers"とは
必ずしも人種だけの問題を言っているわけではないそうです。
こういうスパルタ方式を信仰している、主にアジア地域の親も
"Chinese Mothers"に含まれるそうで、
逆に中国人であっても教育方針によって"Western Mothers"に入る人もいると。
私も何人か中国人のお友達がいますが、こんなに厳しくないし、
反対にアングロサクソン系のご両親でも、これくらい厳しい人というのはいるでしょうしね・・・。
ああ、でも彼女が自信満々に「この方法がベスト!」と語る
中国式のスパルタ教育・・・・
私は読んでいて苦しくなってきてしまいました。
(ということは、やはり私は"Western Mothers"に入るのでしょうね・汗)
Amyさんの教育方法、確かに学業的に優秀な子に育つのかもしれないですが、
子供達の心の発達が心配になります。
実際、専門家の中でもこう指摘する人もいます:
「こういうタイプの子育てで育った、特にアジア人男性に見られる傾向として、
学業は優秀であるが人付き合いが苦手で
創造性に欠け、自尊心が低いというのがある」
またとあるカウンセラーの話では、17歳の中国人の男の子が
学校での成績が悪かったことを苦に自殺を図ってしまった・・・と。
彼にとっても「成績が悪い」というのは
全部Aが取れなかった・・・ということだったのでしょうか・・・。
Amyさんの次女Luluさんも、かなり反抗的になった時期もあったそうです。
そりゃ当然だって~!!(゜д゜;)
彼女にとっての幸せ・人生の意味というのは
どれだけ社会的に成功して地位や名誉、そしてお金を手に入れるか・・・
ということに尽きるのでしょうね。
こんな風に「成績」「地位」や「お金」だけに究極の価値を置いている
Amyさんのような"Tiger Mother"達には
うちの可愛い坊ちゃんなどは どう映るのでしょう。
ひとつでも「B」の成績を取ることなんてもう論外のことだとしたら、
5歳近くなってやっと「あっぷる」と言えるようになってきたなんて、
もう論外の論外の論外の論外の・・・って感じなのでしょうね(汗)
でも、Amyさんに一言いいたい。
5歳でやっと「あっぷる」と言えるようになったことを
ものすごく喜べる育児というのもなかなか悪くないですよ~~~~って。
しかしTiger Motherはそんな言葉を聞く耳は持たないんでしょうが
私はカイくんが健常児だったとしても
Tiger Motherには到底なれそうもないです・・・・。
教育って、子育てって、ほんと難しいです。
皆さんはこのAmyさんの考え、どう思いますか?
今日も長くてすみません
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