音楽は結局「変換エラー」なんよ。
もはや100%全く新しい音楽なんかこの世には存在せん。
そんな中でミュージシャンはみんなもがいとる。
頭で計算していろんな要素を組み合わせて必死にオリジナリティーを出そうとするのもいいが、それじゃ表現は暴走しない。
暴走せん表現はつまらん。
表現を暴走させるのはズバリ「エラー」だ。
自分の意図せん方向に進んじゃった時に表現は暴走する。
それがアートとなる。
まるで湘南乃風みたいなレゲエ風ポップスをやっとる若い子に「誰が好きでレゲエっぽいことをやろうと思ったの?」って聞いたら「湘南乃風を聴いてレゲエに目覚めたんす」って言われた時はぶっ倒れそうになった(笑)
そのまんまじゃんか。(笑)
しかも湘南乃風はレゲエじゃない、J-POPSだ。(笑)
高橋優が好きそうな若いシンガーソングライターに「誰の影響でギターで歌い始めたの?」って聞いたら
「高橋優さんみたいになりたいんです。」だって。
これまたそのまんまじゃんか!(笑)
その高橋優もどき君に「洋楽とかは誰か聴くの?」って聞いたら
「洋楽は一切聞かないです。高橋優さん一筋です!」
なんて胸を張られた時はマジでぶっ倒れそうになった(笑)
そういえば昔、ブルーハーツに憧れすぎてそのまんまブルーハーツみたいなことをやったバンドが急に売れた時代があった。
そのブームに乗せられたバンドの中でも、ぬるま湯人気に浸かっただけのバンドは目も当てられんかったけど、自分たちなりのオリジナリティーを求めてあがいたバンドはかっこよかった。
誰かに憧れて、そのアーティストみたいになりたいと思うのは極々自然のこと。
でも好きなアーティストに憧れすぎて、そのアーティストのモノマネスケールダウン版になっちゃっとる人はもはやアーティストですらない。
だで自分には真似しにくいアーティストに憧れることをお勧めする。
単純にいえば、男なら女に、日本語で歌いたいなら外国語の歌に憧れた方がいい。
たったそれだけで変換エラーが起きやすくなって表現が暴走する可能性が高くなるでな。
まあ、その誰に憧れるかも才能の一つなんけど。
そんなワシは中学の時ボウイの氷室京介に憧れた。
伝わっとると思うが、もちろん今でも自分がヒムロックだと思って唄っとる(笑)
このマイクの握り方は完全にヒムロック(笑)
MCも完全にボウイのラストギグスを意識しとる(笑)
でも残念なことにワシとヒムロックの間には宇宙規模の隔たりがあった。
いくら憧れてもまるで近づけん。
だから「ワシという残念な歌手」が生まれた。
そう、ワシこそが「変換エラー」のモデルケース。(笑)
誰にも似とらん歌手という評価だけは頂いとる。
まるで売れとらんが、、、(笑)
ちょうどボウイにハマった頃、親父に連れてってもらったジャズメンが集まるカレー屋さんでジャズの洗礼も受けた。
爆音で聴くジャズはロックよりもロックだった。
マイルスのオンザコーナーとコルトレーンの至上の愛だったと思う。
ジャズなんて何もわからんのに、ヘソのあたりがムズムズと爆発しそうになって発狂しそうになった記憶がある。
あの時の得体のしれん興奮は他では味わっとらんだよ。
だでワシは今でもジャズが一番好き。
そんなロックの初期衝動とジャズの初期衝動が一つのバンドになったのがゴリラ人間ズ。
まさに変換エラーしまくりなバンド(笑)
これがジャズ?なんて真面目なジャズファンには怒られちゃいそうなバンドだけど。
でもジャズもロックもそもそもがブルースとかクラシックとか伝統音楽とかがゴチャゴチャに混ざって変換エラーが起こって生まれた音楽だでね。
どんどん進化せんとその音楽は終わるんよ。
これがJ-POPSって呼んでもらえる時代が来るように頑張ります(笑)
サチモス、一緒にやろう。
「ゴリラ人間ズ」の次回のライブは4/24(火)新宿ワイルドサイドトウキョウ。
平日だけど対バンも豪華!
是非、ハードコアジャズを体験しにきてや!