ニッポンを支える「ものづくり企業」を、
さらに下から支える知恵、出してます。


製造業のマーケティング・コンサルタント弓削徹(ゆげ・とおる)のブログです。
マーケティングや商品開発、販売促進などのノウハウや気づき、
ビジネス情報を、東京の下町・浅草から発信しています。


★メディア出演・講演・著書・寄稿
月刊「オムニマネジメント」2016年4月号に地方創生の記事 を寄稿しました
2016年2月22日USTEAM番組「る~り~の大部屋」 にゲスト出演しました
2016年2月9日FMラジオ J-WAVE「TokyoMorningRadio」に出演しました
月刊「近代中小企業」2015年7月号にユニーク企業の記事を寄稿しました
2015年6月10日FMラジオ J-WAVE「TokyoMorningRadio」に出演しました
2015年3月26日新刊の「地方創生」!それでも輝く地方企業の理由 (ベストセレクト 843) が発売になりました
2015年3月17日FMラジオ J-WAVE「リスナーズパワープログラム」に出演しました
ぐんま経済新聞2015年3月12日付 に講演紹介記事が掲載されました
2015年2月5日FMラジオ J-WAVE「Tokyo Morning Radio」に出演 しました
2014年7月10日ニッポン放送「キキマス」でコメントが紹介 されました
2013年7月26日発刊の
転がす技術-なぜ、あの会社は畑違いの環境ビジネスで成功できたのか- Amazonランキング1位を獲得 しました(ビジネス書部門)。
全国の商工会・商工会議所様、企業様にて
講師を務めています
 ★弓削徹のセミナー・講演実績はこちらへ ▶▶

2013年8月27日USTREAM番組「メディカツ」にゲスト出演 しました
日刊工業新聞 2013年1月28日付に講演紹介記事が掲載されました
日本経済新聞 電子版 にコメントが掲載されました
月刊「近代中小企業」2012年2月号に
環境ビジネスの記事 を寄稿しました

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2016年12月09日

USJを劇的に再建した凄み

テーマ:●ビジネス書評

USJの復活劇を描いた「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか」を読みました。


「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」 森岡毅著 KADOKAWA

多国籍企業であり、バス・トイレタリー用品メーカーの巨人であるP&Gでシャンプーのマーケティングを担当していた森岡毅氏が、大阪のUSJのCMOに転身し、同テーマパークを劇的に建て直していく物語です。


本書を読むにつけ、マーケティングが、やはりどんなビジネスにおいても中核たる機動力なのだな、と理解できます。


というのも、シャンプーという生活用品を担当していた同氏が、テーマパークという巨大な商品においてもそのマーケティングノウハウを存分に発揮していくからです。


そのおかげで、2009年には700万人台に落ち込んでいた入場者数は、2010年750万人、2011年870万人、2012年980万人、2013年1,050万人、2014年1,270万人と、劇的に伸長していきます


そこには、「ウチは小さな会社であり、ディズニーランドではないからリスクをとって勝負しなければならない」という、いわば背水の陣が常に念頭にあります


ただ、森岡さんのいうようにUSJは「中小企業だ」とは思いません。


とくに、10周年の施策の記述では思わず笑ってしまいました


ハリー・ポッターの決定的なアトラクション(500オクエン!)を導入する準備のため、10周年なのにまったく予算がない、おカネが使えない、というくだり


そのうえ時間もないから、自分たちでアイデアを出していくしかない、というのです。


そこで出てきたアイデアというのは、認知度の低かった「ワンピース」のアトラクションを告知する、パーク内に世界トップのアーチストによるトリックアートを設置する、人を大量に動員してフラッシュモブを仕掛ける、というもの。


これを、タレントのベッキーを起用してテレビCMを制作し、テーマ曲をGReeeeNに発注して、大量にCMを放映する、というのです。


(カネない言うてはりましたよね?)…USJは大阪やさかい。


と、突っ込みたくもなりますよね。


予算がまったくないと言っても10〜20億円は使えるようです(笑)。


私の支援先企業なんて、あなた、1千万円もないよ。数百万円だよ


年間2千万円使える、なんていったら、どれだけロケットスタートができるのかとワクワクしますよ。


とくにUSJのように知名度が高い企業の場合、プレスリリースの掲載率がバカ高い。


常に無名企業と一緒に戦っていると、貧乏くさくなって、どれだけ低コストで最大の効果を生むかはデフォルト(初期設定)なんですね


しかし、そういう点を除いても、非常に面白く読めたオススメの1冊でした。

次は、こちらを読んでみようと思っています。

「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」 森岡毅 KADOKAWA



 

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2016年12月06日

自社工場での一貫生産はウリか?

テーマ:●発想のコヤシ

最近、越境ECで海外販売をしようと考える中小製造業さんが増えています


先日、お話ししたメーカーさんも、英語サイトをつくっての販路拡大を考えていました。


そのときのキャッチコピー表現はどのようにしたらよいか、というのがご質問です。


基本的には身もフタもない、ストレート系になります。


英語圏と言っても、欧米、豪州、アジアなど、ほとんどの地域が対象になります。


そのときに、文化を背景とした味のある表現や言葉遊びは、「?」を呼ぶだけでしょう。


事実やウリを、ストレートに述べるのみ、です。


ちなみに御社の強みは何ですか? と訊きましたら、「細いネジをつくれます」。


それを、「他社工場に出さず、自社工場で一貫してつくれるところが強みです」とのことでした。


講演後であまり時間もなかったのですが、お伝えしなければいけないと思い、お話ししました。


自社工場で一貫してつくれても、それはウリにはなりません

お客様にとって、どこでつくろうが、要件通りのネジが安くできればいいわけですから。


むしろ、餅は餅屋の強力なサプライチェーンがあるほうが、高品質な製品をつくれる場合もあるでしょう。


それが、「一貫生産なので短納期です」とか、「不具合への対応スピードが迅速です」となってはじめてお客様は聞く耳を持ちます


しかし、このスピードというメリット。。


以前にも書きましたが、QCDはウリになりません

→[ウリはQCD以外に求める]


どこも品質がよくて当たり前、安さはすぐに下をくぐられる、短納期も同じで社員が苦しむだけ、なのです。


たとえばネジが革新的に細くなったことで「いままで溶接かリベット留めしかムリだった箇所にも着脱可能なネジが使用でき効率が高まる」、あるいは「ステンレスより錆びにくく、ステンレスより安価なネジ」のように、メリットに直結する変化を実現してこそウリなのです


それも、他社ではすぐにマネができない自社技術によって実現できてこそ、差別化になるのです。


このポイントをキーワード化し、メッセージに乗せることができれば、展示会でも通販サイトでも、必ず買い手がつくことでしょう。


きちんとウリが伝わっても引き合いがなければ、それはニーズのない技術なのかもしれません。





 

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2016年11月18日

どれくらいニッチ?

テーマ:●発想のコヤシ

中小製造業はニッチな分野でトップになろう的なことをセミナーでお話ししています。


典型的なニッチ事例の一つとしてご紹介していたのが、千葉工業所さんの「新つまさん」


ダイコンのつま、かつらむきがするするとできあがる手動の器械です。


買うのは、ちょっと大きめの和食料理店、割烹など。


あまりにもユニークなので勝手にご紹介していたのですが、先日、中小機構さんとひがしんさま主催のセミナー講師を務めました折り、なんとその千葉工業所の社長さんがご参加になっていました


汗顔でご挨拶させていただき、改めてご紹介の許可をいただきました。


「いまではいろいろな製品もつくっていますよ」とのことでしたが、きっといずれもニッチな製品なのだと推察いたします。



ところで、逆にニッチではない製品をつくっていたらどうなるでしょう?


たいがいは、あとから大手企業がやってきて市場をさらっていきます。


そのあとは新興国の企業が参入してきて価格破壊し、市場そのものをダメにしてしまう、ことになります。


ふつう、1千億円の市場規模が見込めると大手企業が参入してくるといいます。


ですので、中小製造業はそれよりも小さな市場でトップを占めることを狙うべきなのです。


成長分野も要注意です。


最初は小さくとも順調に成長していけば、またも大企業の影がちらついてくるからです。


とにかく、王道でわかりやすいメインの商材はつくるべきではありません


靴下をつくるのなら、紳士靴下ではなくてスポーツ用靴下、あるいはサッカー専用靴下をつくる。


液晶パネルをつくるなら、大画面テレビやスマホではなく、医療用や学校向けに特化する。


ニッチ度でいうなら「そんな製品、誰が買うの?」、と首をひねられるような市場に漕ぎ出しましょう。


そして、青い海を航海しましょう。


それが、中小ものづくり企業の選択すべき進路なのですから。



 

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2016年11月15日

果てしなく遠い数キロ

テーマ:●浅草日記

A地点からB地点まで

この、数キロの距離が遠いのですね。



A地点=築地市場
B地点=豊洲新市場

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2016年11月07日

内需も外需も

テーマ:●発想のコヤシ

商品のライフサイクルはますます短期化し、多産多死へ


とくに食品などは、POSテータで“死に筋”と判断されれば1週間で売場から排除されてしまいます。


そのため、中小メーカーはつねに新たな商品企画を求められています


少し前の調査データですが、日用品分野では年間15,000点の新商品が発売されるそうです。


そのうち、1年以内に消えていくものが99%。つまり、市場に残れるのは1%だけというのが現状です。


これが北米では、年間10,000点の新商品が発売され、1年後に残っているのは10%です。


また、欧州では年間7,500点の新商品に対して、1年生存率は25%ていど。


いかに日本の市場が異常であるか、日本の消費者が厳しいかがわかります。

(あるいはムダ弾があまりにも多い?)


P&Gのように日本に参入している海外企業の責任者が、「日本で認められれば世界で売れる」と、よく言いますよね。


まさにそのとおりで、日本で成功すれば世界で成功するのはむずかしくない。


その日本でビジネスをしている私たちは、相当に恵まれているのだと自覚する必要があります。


支援先の売上月次データを見るにつけ、日本の国内内需は底堅いものがあると思っていますが、内需はそのままに、外需も取り込んで行ければ事業の成長余地には夢が出てきます


ただし、アメ車やタイ米が日本で売れないように、現地には現地の事情や指向というものがあります。


中国で家電を売るなら真っ赤か金色にせよ、なんていわれます。


あるいは、インドで冷蔵庫を売るにはカギとバッテリーが必要、というケース。


冷蔵庫からモノが盗まれるのが当たり前なのでカギが必要、頻繁に停電するので中身が腐らないようにバッテリーが必須、というわけです。


そう考えると、フィリピンやインドネシアも停電が多いわけですから、バッテリー付き冷蔵庫はありじゃないか、と類推がはたらきます。


相手を知れば百戦危うからず…ではありませんが、そこをマーケティングすることができれば、世界のどこかで成長する需要をうまくスキミングができるというものです。


 

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