貴様いつまで女子でいるつもりだ問題/幻冬舎
¥1,404
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いつの間にか、気づいたらTwitterでフォローしていて、なんだこの人面白いなあ、と思うようになり、新刊のプロモーションが始まって、買わなきゃ買わなきゃ、と、久しぶりにワクワクして書店で買った1冊です。
著者ジェーン・スー。日本人女性です。「未婚のプロ」という素晴らしい肩書の彼女は73年生まれ。ひと世代下ではあるけど、勝手に「あるあるあるある」と共感。同じような女性読者がたっくさんいるのだろうなと思われます。視点の鋭さ、冷静な自己分析、愛と毒に満ちた洞察は素晴らしいものがあります。
中身を紹介してしまうのは勿体ないので、興味ある人はぜひ身銭を切って読んでいただくことをお勧めしますが、ちょっとだけ読後メモ。
「私はオバさんになったが森高はどうだ」
→女性を、『育て方の異なる何種類もの花が植わった庭の主』と形容する比喩が秀逸!
「メガバイト正教徒とキロバイト異教徒の絵文字十年戦争」
→そうなんですよ、簡単な絵文字なら使いこなせるけど、動くデコメとか、もうどうして
いいかめんどくさい
「隙がないこと岩の如し」
→共感している場合じゃないのだが、完全にそれだ私。
「ババアの前に、おばさんをハッキリさせようではないか」
→『男性社会で働き、自分をある程度客観視できるはずの私は、自らのおやじ性には寛容
ながらおばさんと言われることに拒絶反応を示す』そうそうそうそう、なぜなんだろう?
「二〇一四年雑誌の旅」
→あんなに雑誌が好きだったのに、最近読みたい雑誌がない、どこにも属せない、という
思いに強く同意!
「東京生まれ東京育ちが地方出身者から授かる恩恵と浴びる毒」
→地方出身の人々の熱意とパワーに押されて、ぼんやりしている東京人、を言い当てて
くれています。
「母を早くに亡くすということ」
→これは不意打ちされます。外で読まないほうがいい。泣いちゃったもん。
リリーさんの「東京タワー」を彷彿とさせます。
「とあるゲームの攻略法」
→男社会である企業の中で、女がどう働くべきか。ゲームになぞらえて行動した体験談に
納得。
読む人によって、少しずつ共感ポイントは違うんだと思うけどね。
ジェーンさんは幼少期、体が大きくて大人たちからあまり「可愛い」と呼ばれずに育った、そのせいで「可愛いもの」「可愛い女」に対しての拒否反応が働く厄介な大人時代を迎えることになったようです。でも私、子供の頃「は」可愛かったんだ。周りからしょっちゅう「可愛い」と言われた記憶がある。そして、物心ついてからそのことにすごく抵抗を感じて、「何も私のことを知りもしない人に、安易に可愛いとか言われたくない」と思い、アンチ可愛い気質を強めていきました。入口は逆だけど、結果が同じっていうのも興味深い。まあ今となっては笑い話なんですけどねえ。変な自意識を炸裂させずに、素直にすくすく伸びる方法もあっただろうにと思うとちょっと残念!