強化ピボットというパーツがあります
32Rの初期型~中期型までのプッシュ式クラッチに
使われる部品です
クラッチペダルを踏むと、油圧シリンダーで
レリーズフォークを動かし、クラッチカバーを動かすのですが
ピボットはそのフォークの支点(てこの原理)に使われています
なんで、そんなところに強化品が設定されているかというと
純正品では、クラッチを強化品に交換した時に
折れることがあるんです
クラッチカバーの作動に大きな力が必要になることで
このピボットにもノーマルよりも大きな力がかかってしまって
しばらく使っていると、ある時、突然折れちゃうんです
初代花屋号(3年後期モデル)も、折れたことがありました
その頃は、ニスモのセラメタC+専用カバーという組み合わせ
クラッチペダルも、もの凄く重かったです(汗)
独身の頃、朝5時に家を出て阿蘇方面のコースを走っていて
ギヤチェンジ時にクラッチペダルを踏むと
『スコッ!』っと、いつもよりもすごく軽く踏めてしまったんです
でもシフトチェンジはできません・・・
はじめは訳がわからず、クルマを路肩に止めイロイロ考えました
結局、何かの故障でクラッチが切れないということが分かり
1速に入れたままエンジン始動⇒スタート
バイクの要領で、回転をあわせながらクラッチを切らずに
2速、3速にシフトチェンジしながら走行
信号などで止まる時には2速のままエンストさせ
また1速に入れてエンジンスタート・・・を繰り返し、
何時間もかけて当時のいきつけのクルマ屋に運びました
そこでミッションを降ろしてもらったら
コロンって、折れたピボットの頭が出てきました・・・
当時の純正部品でも、対策品が出ていたので
その時はそれに交換しましたが、その後ニスモからも
強化品が発売になりました
余程、同様のトラブルが多かったんでしょうね(汗)
プッシュ式の32Rに乗っている方は、クラッチ交換時に
そのあたりも確認されることをオススメしますです
とはいえ、32Rも後期モデルでは、33Rと同じプル式になり
ピボットのような部品は使われていません
6年式の現花屋号は、そういう意味ではちょっと安心です
が、クラッチマスターやレリーズシリンダーが逝ってしまうと
同じようにクラッチが切れなくなりますので
たまには点検しないといけませんね