もう何十年もずっと一緒にいて
盆と正月のお互いに実家に帰る数日だけ離れてて
でも結局メールやら電話やらで毎日連絡とってて
365日飽きることなくずっと過ごしてきて
喧嘩して仲直りしてキスをして一緒に寝て起きて食べて遊びに行って仕事して・・・

もうそれが当たり前の風景になってしまっていた
それがこれからもずっと続いていくものだと思っていた

そんな「当たり前」だった生活が終わり
ちょうど10ヶ月が経つ
10ヶ月も1人で過ごすとさすがに慣れてくる
もう空のベッドをみてメソメソすることも無くなった
少しずつだけど彼女の服なんかも片付け始めた
どこかでふと思い出し涙出る時もあるけど頻度は随分少なくなった
人に迷惑はかけまいと
なるべく普段通りを振舞って
周りからは昔から何も変わってないように思われるよう務めていたが
それも随分無理しないで過ごせるようになってきた

ちゃんと生きていこうと決めた自分




彼女がいなくなっただけ



彼女が病気になり
旅立った
この約2年の止まっていた時間が動き出すと
否応なしに「彼女がいなくなっただけ」
という悲しいけどどうしようもない、過ぎていく時間だけ周りも彼女のことを忘れ去られていく

大きな声で否定したいけれども
ちゃんと生きていくのならば
それは仕方の無いこと
自分もその流れに乗って生きていくしかない

自分の人生は180度変わってしまったけれど
時の流れは変わらず流れ続けている

変わってしまったけれども変わらない人生を送っている


変なの