「赤ちゃんでも分かっている」

「2歳なら、なんでも分かっている」というのは、よく聞く言葉です。

実際に、乳幼児は私たち大人が思うより、多くのことを理解していると思います。



ですが、こんな言葉が一人歩きし過ぎて、

1~2歳というまだまだこれから成長していくこどもたちに

社会も、親自身も、過度の期待をし過ぎる傾向があるように思います。



先日「りんごの木 こどもクラブ」の代表をされている柴田愛子さんの記事を読みました。

「日本で一番厳しくしつけられているのが乳幼児 (中略)

2歳にならない子が、人を思いやる、人を不快にさせない、生活習慣をきちんとする・・

というのは、ほとんど不可能なこと。(中略)

親が思うようになrないことには、目をつぶる・・・くらいの心の余裕を持ちましょう」


そうだな、と思いました。


ハナハウスは1~2歳の年齢のお子さんが中心ですが、

これくらいのこどもたちは、まだまだ学習の途中です。


お友達のオモチャをひょいっと取り上げてしまったり、

ドンと押して泣かしてしまったり、

髪をひっぱって泣かしてしまったり、

そんなことは日常茶飯事です。


その度に、泣かしてしまった子のママは

まるで重大事件が起きたかのように謝り、こどもを叱り、嘆き、悲しみます。

泣かされた子のママさんも、それを当然のように見つめています。


私はその度に、思います。

大人が、そんなに慌てて駆け寄らなくて大丈夫です。


こどもたちは、こうした「関わり」の中で成長していくのです。

それを大人がいちいち間に入って、とりなしていては、こどもが成長する機会がなくなります。



「人の気持ち、社会のルールが分かるはず!」と1~2歳児に過度に期待するのは、

こどもにとって、ママにとっても負担が大きすぎるように思います。



ちょっとお友達を泣かしてしまっていても、

ちょっとお友達から泣かされていても、

「あ、今勉強しているな」というような余裕を持って

そこから自分たちで成長してくれる、と信じ、

こどもを見守る余裕を皆で持っていけたらいいなと思います。