わが家にも、相変わらず定期的にベネッセからDMが届きます。

ベネッセの教材は、私の好みではありませんが、

いろいろとアカデミックな研究に基づいていて、

教育的にも、子供の心をつかむという意味でも、よく研究されていると思います。



今朝、ポストに「こどもちゃれんじぽけっと English Hello English with Shimajiro」

のDMが入っていたので、読んでいたところ、下記のように書かれていました。



「2歳前後の今は英語を始めるのに最適な時期です」

と。

また

「2歳前後は抵抗感なく英語に取り組める」

「話せる言葉が出てきたのは、言葉をしっかり聞き取れている証拠です。

英語特有の音もしっかり聞き取れるので、英語を言葉として吸収できます。」

「しゃべり始めの今なら英語だ日本語だって意識もない」


と。


このプログラムは東京工科大学メディア学部教授で言語教育学博士の

豊田ひろ子先生が監修についているそうですが、

どうしてこのような無責任で誤った発言を容認されているのか、不思議でなりません。

(また高橋がうるさいことを言っているな・・と思われそうですが汗


ベネッセという日本で最も強い影響を持つ、教育サービスの会社だからこそ

商業的メリットを優先するために、教育上誤った概念を発信することは

決してあってはならないことだと思います。

DMを手に、残念な気持ちを通りすぎて怒りさえ覚えました。


特に、日本の社会にバイリンガル教育を導入するという同じ志を持つ言語学者が

こうしたベネッセの誤ったメッセージを容認しているのか?

まったく理解できません。



世界には、幼児向けの素晴らしい英語教材がたくさんあります。

Disney World Familyも素晴らしい言語学者との協働から生まれていますが、

幼児の言語教育は早ければ早いほど良い、と正しいことをきちんと説明しています。



人間の言語習得を専門にする者として、

またいち母親として、そしてハナハウスでたくさんの子供たちを目にしている立場からして、

2歳とは、英語学習を始める「最適な時期」とは決して言うことはできません。


最適な時期は、0歳です。



日本語を話し始める2歳前後のこどもたちは、

2年かけて日本語の全体の音から単語の音を聞き取れるようになり、

それらの意味をだいたい推測できるように、ようやく話し始めるのです。


この頃までに英語に親しんでいないこどもに、突然英語で話しかけても、

どこか単語の切れ目なのか、それすら聞きとることはできません。

例えば、「キャット」と単語で話しかければ

こどもたちは耳は良いですから「キャット」と真似をすることはできます。

しかし会話の中から、単語を切り取って取り出すことはできないのです。

「キャット」と言える=英語が話せる、というのはまったく話しが違います。

それは音を真似しているだけの話しです。


また

2歳前後のこどもが「英語と日本語の意識がない」などとはもっての他です。

こどもたちは2歳になる前から、言語をきちんと聞き分け、使い分けることができます。

こどもの能力はそれほど高く、敏感です。

だからこそ、教育者は適切な対応をしなければならないのです。



・・・と、ちょっと鼻息荒くなってしまいました・・すみません。

ですがDMで見る限り教材自体はこどもたちの興味を引く内容が盛り込まれ、

こどもの発達を研究した上でよく開発されているようなので

ちょっと、やってみたいかな、とか思ったりもしています・・ははは顔2