独裁者と小さな孫

 

 監督: モフセン・マフマルバフ

ミシャ・ゴミアシュヴィリ, ダチ・オルウェラシュヴィリ, ラ・スキタシュヴィリ, グジャ・ブルデュリ, ズラ・ベガリシュヴィリ

2014年

 

 

『カンダハール』など多くの傑作を生み出してきた巨匠、モフセン・マフマルバフ監督による感動作。独裁政権が支配する国でクーデターが勃発し、老いた独裁者は幼い孫を抱え、変装で素顔を隠しながら逃亡の旅に出る。

 

クーデターが起き、年老いた大統領は小さな孫を連れて逃亡の旅にでる。

変装を繰り返し、身分を偽って旅を続けるが、国民の生の声を聴くことになる。

大統領は何を感じたのだろう。

 

その先にあるものは?

 

目の前で起きる殺戮の場面を小さな孫は、どう受け止めたのだろう。

孫のおじいちゃんに対しての素朴な疑問に心が痛む。

 

大統領に憎しみを持つ国民。

大統領を殺すことで、すべてが解決し、これからの世の中がよくなるのか。

憎しみの連鎖を止めることはできるのか。

 

このラストは、秀逸。

答えを私たちにゆだねている。

 

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