明るい夜に出かけて

 

佐藤多佳子 新潮社 2016年7月

 

 

 

 

 

 

今は学生でいたくなかった。きっかけになったトラブルはある。でも、うまく説明できないし、自分でも整理がついていない。実家を出て、バイトしながら、まったく違う世界で、自分を見つめ直すつもりだった。「歴史を変えた」と言われる伝説のあのラジオ番組が小説内でオンエア!「青春小説」に名作がまた誕生した。

 
 
ラジオを聞く人にとっては、たまらない一冊だろう。
私は、聞かないので、ラジオ番組のくだりには、入り込めなかったが、雰囲気は感じることができた。
 
大学を休学し、コンビニでバイトをする。
唯一の楽しみは、深夜のラジオを聞くこと・・・・・・・・
 
人生まっすぐに進む人ばかりではない。
立ち止まり苦しんでいる人がいる。
彼には以前、いろんな出来事があり、どうしたらいいのか悩んでいる。
 
そんな彼が、実際の友達を得ていく過程に応援したくなった。
少しづつでも前に進めていけたらいいなと思う。
 
青春小説として楽しめたと同時に作者のラジオ愛を感じた。
ラジオという共通するものがあるというのはいいことだなと思った。
 
お気に入り度★★★