花が咲くとき
乾ルカ 祥伝社 2016年3月
乾ルカ 祥伝社 2016年3月
- 花が咲くとき/乾 ルカ
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真夏の雪が導いた、老人と少年の旅。ふたりを繋ぐ貧弱な樹が白い花を初めてつけたとき、“終わりと始まり"の長い長い旅が始まります。人生に大切なものが詰まった、心に沁みわたる感動の物語です。是非、ご一緒ください。
日常に不満を持つ小学6年生の瀬川大介。隣に住む左手の指がない老人佐藤北海。
大介は、北海の家の木の花芽を取るのが日課になっていた。北海が何かおそろしいことをするのではないかと、北海を見張っている。その木に、花が咲いた日、北海は旅に出るようだ。大介は、あとを追う。
二人で旅をすることになるのだが、そこで出会う人たちから、多くのことを学ぶことになる。
仕事とは誰かの役に立つことであること。何が正しいのか、自分の責任で判断するのが重要なこと。はずかしいとおどおどしている様子がいじめられる原因だったこと。などなど・・・・・・・
そして、佐藤北海の過去の事情、戦争の過酷な日々を知ることになる。
この旅を経て、大介は、自分の今までの行動の罪深さを知る。そして、ひとまわり成長を遂げる。
北海にとっては、大介の介入により、旅を続けざるを得なくなってしまう。北海道から、長崎の道中は忘れられない旅となったことだろう。
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