君の隣に

本多孝好 講談社 2015年6月

君の隣に/本多 孝好
¥1,728
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横浜・伊勢佐木町で風俗店『ピーチドロップス』を営む大学生・早瀬俊。彼は進藤翼という少女と二人で暮らしていた。深い翳を宿す青年・早瀬と、非の打ち所 がない少女・翼。店の常連客、翼の担任教師、老いた元警官など周囲の人物たちから、少しずつ早瀬と翼の秘密が明かされていく―。埋めることのできない「喪 失」。「生と死」を描いてきた著者が投げかける新たな傑作!この物語の行く末は?驚嘆のミステリー!!


早瀬はなぜ、風俗店を営んでいるのか?翼はどんな境遇の少女なのか?
それはとても気になった。

教師や元警察官らの話の中で、徐々に明らかにされていくのだが・・・


早瀬は、同じ大学の学生に仕事の勧誘をしたり・・・・・・・
風俗店の常連客の話の中には・・・・・・

デルヘリで働いているからといって、彼女たちにも人権はある。
それなのに、それを無視するような行為を行う男がいる。

重い話の内容でついていくのがやっとだった。


しかし、その鬱屈を覆すようなラストが用意されている。

そこには強い信頼関係があったのだ。

しかし、私には、翼の母の行動は理解できないなー。
それは、そこまでの信頼関係ができた理由がはっきり書かれてないからかも!


一連のこの関係者とは違ったところで育った豊が翼を見守っている。それが救いだ。

お気に入り度★★★