アイネクライネナハトムジーク

伊坂幸太郎 幻冬舎 2014年9月


アイネクライネナハトムジーク/伊坂 幸太郎
¥1,512
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ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL…。情けないけど、愛おしい。そんな登場人物たちが作り出す、数々のサプライズ。




小さな驚きと笑いが詰まっていて、伏線がいっぱいで伊坂節絶好調って感じの作品。

今回は殺し屋は登場せず、出会いを求める男女のお話。


夫婦問題は外交の交渉技術が必要という課長の言葉がおもしろい。
その課長が言う<ミッキーマウスは、ずっと手を振っている。あれは相当疲れるぞ。あれが仕事だといってもな、ふつうはできねえよ。>笑える。

ジム職で、連絡を取れない時期があるって、どんな職業かとおもったら・・・・・
なるほど、こういう仕事だったわけね。びっくりだった。

斉藤さんの歌詞、その人の的を得た答えになっていたなあ。

ファミりーレストランで起こっている客のあしらい・・・・・
この娘の親っていったいどんな人物だろうって思ってしまうね。

ひとつづつ、書き出したらきりがないくらい面白い部分がたくさんあった。


これだけ多くの登場人物がいるのに、最後には、話が収まるところに収まった感じ。すべての話がうまくまとまっている。



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