ミチルさん、今日も上機嫌

原田 ひ香 集英社 14年5月

ミチルさん、今日も上機嫌/原田 ひ香
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恋を謳歌し、気ままなシングルライフを満喫する山崎ミチル・45歳。ところが生まれて初めて男に裏切られ、おまけに仕事まで失った。残されたものは元夫が 譲ってくれたマンションと僅かな貯金だけ。やむなく始めた地味なアルバイト。そこで出会ったのは、個性豊かな愛すべき老若男女たち。彼らとの交流で、どん 底バブリー女が手に入れた希望の切符とは―。




45歳、バツイチのミチル。就職に苦労したこともなく、男性にはモテモテ。そんな時を過ごしてきたから、簡単に仕事もやめてしまう。ミチルの世間を軽くみている生き方にイライラ!

ミチルがすごしたのは、いい時代だったんだろう。とはいえ、もっと今の現実を見なきゃ。と言いたくなった。

しかし、会社を辞めてから、地味なバイトを始め、そこで知り合った人たちのことを気にかけるやさしいところもあり、今まで気づかなかった自分を発見する。

自分が、おばさんだって気づき、現実を受け入れ、新たな出発をしようとしているところはよかった。

バブル期のミチルとバイトを転々とする優奈の考え方との対比は面白いと思った。



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