ヴルスト! ヴルスト! ヴルスト!

原宏一 2013年9月


ヴルスト! ヴルスト! ヴルスト!/原 宏一
¥1,680
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たかがソーセージされどソーセージ。おれはこいつに命かけてんだ!世の中、“傾向と対策”だけじゃどうにもならない。19歳の若造と59歳の親爺が挑む、人生の正念場!家族の謎を追って本場ドイツへ…読めば無性にヴルストが食べたくなる!

龍王飯店で働いていた佐々木勇人は、生まれて初めての彼女、明日香が、こっそり大学生と付き合っているのを知り、「大学なん か、いつでもはいれるし」「一年後」と勢いで言い放ってしまい、高校中退の勇人は、高認(高等学校卒業程度認定試験)を受けることに~。一年後に取り壊さ れるという格安の「かなめ荘」で生活する。その「かなめ荘」の二階にはヴルスト職人をめざしてソーセージ作りに没頭する藤巻伸太郎(髭太郎)が住んでい た。勇人は、ソーセージ作りを手伝ってくれるように髭太郎に言われるが・・・・・・・

勇人は、高認に受かるのか?明日香との関係は?
髭太郎の過去には何がったのか?ヴルストは完成するのか?

髭太郎、知らないことも多く、こんなのでやっていけるのかと思うところもあったが、とても一生懸命だ。

勇人は、以前飲食店で働いていたこともあり、髭太郎に協力。試験勉強との両立を図る。
勉強なんて真剣にしたことのない勇人だから、やり方もわからない。しかし、その傾向と対策を熟知すれば、合格も夢ではないことを知る。

しかし、この本のいいところは、そんな傾向と対策では、語ることのできない人生があるということをしめしていること。

すべてがいい方向にすすんでいくラストがいい。

ドイツの本場のヴルスト、食べてみたいな。


お気に入り度★★★★