検察側の罪人

雫井 脩介 文藝春秋 2013年9月



検察側の罪人/文藝春秋
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東京地検のベテラン検事・最上毅と同じ刑事部に、教官時代の教え子、沖野啓一郎が配属されてきた。ある日、大田区で老夫婦刺殺事件が起きる。捜査に立ち 会った最上は、一人の容疑者の名前に気づいた。すでに時効となった殺人事件の重要参考人と当時目されていた人物だった。男が今回の事件の犯人であるなら ば、最上は今度こそ法の裁きを受けさせると決意するが、沖野が捜査に疑問を持ちはじめる―。

最上の時効の無念の気持ちはよくわかる。けれど、そこまで、するのか?という疑問は残るが、この行為があってこそ、この話は進んでいくのだ。

どんな人物であっても、冤罪はいけないという沖野の考え方正しい。
正しいことをした結果なのに、悔やまれる・・・・

「正義とはこんなにいびつで,こんなに訳のわからないものなのか」という帯の言葉の意味がラストでよくわかった。


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