ブラッド・スクーパ

森博嗣 中央公論新社 2012年4月


ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper/森 博嗣
¥1,890
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立ち寄った村で用心棒を乞われるゼン。気乗りせず、一度は断る彼だったが……。若き侍はなにゆえに剣を抜くのか? シリーズ2作目。

ヴォイド・ジェイパ に次ぐ2作目。

なりゆきで用心棒になったゼン。シンド家の家宝を守ることになる。

前作同様、ゼンは何にでも疑問を持ち、考える。私たちが、当然のこととして普通に見過ごしていることにも疑問を持つ。それが、新鮮に映る。

ゼンが疑問を投げかけると、シンドの家の娘・ハヤが答える。その答えが的を得ていてなるほどと思った。頭の切れる人だ。
そして、ゼンとハヤのやり取りが禅問答のように発展していっておもしろかった。

家宝を狙う一味は、誰なのか?目的とは?ミステリ部分も楽しめた。

竹の石ができる理論?信じているからこそ、価値が生まれる!?

<己を真実ことが難しいために、何か他のものに頼る
宗教、竹の石 剣の道に正しい生きざまがあると信じている
自分を信じることができれば何もいらない>

自分に自信ががないから、宗教などを信じる私たちも同じことだと感じた。

森博嗣氏の世界がギュッと詰まった内容に思う。

読むみ終わって、装丁の竹の意味がみえてきた。


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