旅猫リポート

有川浩 文藝春秋 2012年11月


旅猫リポート/文藝春秋
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さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。一人と一匹が見る美しい景色、出会う懐かしい人々。心にしみるロードノベル。



サトルは、ある事情から、ナナの貰い手を探しに友達のところをまわる。ナナの立場から、動物の会話もユーモラスでおもしろかった。そして、その友達とはどんな関係だったかが、明かされていく。

サトルは、そんな風に頼みにいける友達がいて、幸せなんだなあと思う。そして、その友達も、みんないい人たちで、優しく受け入れてくれる。動物たちの事情で、ナナは引き取ってもらえなかったが、この誰でも、大切に育ててくれたように思う。

サトルの事情、それは、予想できるのだが、それは、あたってないことを願った。

サトルとナナのたどった旅。それは、今までの歩んできた道を思い出す旅でもあり、新しく旅立つ旅でもあったのだ。

そして、ノリコさんにも素直に感謝しているサトルの気持ちにじ―んときた。

猫のナナと飼い主のサトルって、お互いとっても好きで必要としていたんだなあって。もう、涙が止まらないお話だった。


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