ふくわらい


西加奈子 朝日新聞出版 2012年8月


ふくわらい/西 加奈子
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マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、書籍編集者の鳴木戸定。25歳。唯一の趣味は、暗闇でのひとり遊び―。


鳴木戸定とは、名前からして変わっているが、人物も相当変わっている。感情が欠落しているように感じた。

父親の栄蔵が、放浪者で、母親が亡くなってから、この父親に育てられたのだから、それもしかたのないことか。


編集者として一癖も二癖もある作家たちの担当をする定。最初はそうも思わなかったが、作家たちの描く文章が好きでに一番寄り添っていたのは定なんだと読み終わてから思った。

旅先での特異な経験や作家の書く内容の描写にひいてしまった部分はある。

しかし、定は、純粋なんだなあと思う。

友達と呼べる人物もでき、恋する人もできて、定に感情が生まれたことはよかった。定も成長したと思う。



でも、ラストが、どうも理解不能・・・・・・


お気に入り度★★★