ソロモンの偽証 第III部 法廷

宮部みゆき 新潮社 2012年10月


ソロモンの偽証 第III部 法廷/宮部 みゆき
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事件の封印が次々と解かれていく。私たちは真実に一歩ずつ近づいているはずだ。けれど、何かがおかしい。とんでもな いところへ誘き寄せられているのではないか。もしかしたら、この裁判は最初から全て、仕組まれていた―?一方、陪審員たちの間では、ある人物への不信感が 募っていた。そして、最終日。最後の証人を召喚した時、私たちの法廷の、骨組みそのものが瓦解した。

どういう形で学校内裁判が、進んでいくのか、興味津々だった。検事側と弁護側、それぞれに有効な発言をする。そうきたかと、そのように持っていきたかったのかと、感心させられる内容だ。中学生がしっかりしていて、大人たちが振り回されている感じだった。

実際こんなしっかりした中学生はいないだろうなという印象は受けた。けれど、おとなに任せることなく自分たちの問題としてこんなに真剣に真実を探ろうとしていっる中学生たちに感銘を受けたことは事実だ。

この学校内裁判を行ったことで、関わった中学生たちに変化が現れたと思う。それぞれに成長した。

最後には、みんなが救われる話になっているところがいい。

700ページ以上もある分厚い本だったけれど、この3冊を読んでよかったと思う。


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