ペンギン・ハイウェイ

森見登美彦 角川書店 2010年5月

ペンギン・ハイウェイ/森見 登美彦
¥1,680
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小学4年生のぼくが住む郊外の街に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎の研究を始めるが―。冒険と驚きに満ちた長編小説。

ペンギンが突然現れるというとても不思議なお話。

小学4年生のぼく(アオヤマ)が、いろんなことに興味を持ち、研修し探検する。<ぼくはたいへん頭がよく・・・・・>なんて自分で言っているところは、生意気だが、毎日ノートをとり、多くの本を読み、研究する気持ちを絶やさないところは、向上心があってよい。

ぼくは、クラスメイトのウチダ君と冒険したり、ハナモトさんと一緒に謎を解こうと研究したりする。そう、小学校時代は、探検とか冒険とかが好きだったな。

スズキ君は力が強く、スズキ君帝国を作っている。このスズキ君にいじめられたりするのだが、プールの時など、その対処の仕方が、ユニーク。

ぼくはお姉さんのおっぱいに興味を示しているが、恋愛について、まわりの気持ちに気付いていない。うぶなところのあるのだ。

ぼくが、多くのことに興味を持ち、研究し、問題にぶち当たっても、くじけずにすすんでいくその姿勢がいい。

ぼくと父親・母親とは信頼関係ができていて、時々くれるアドバイスがよてもよかった。

SF的な部分の仕組みははっきりはわからなかったけれど、死について考えたりしているところはまじめな話だったし、ぼくの成長記録、恋物語として、いいお話だった。


お気に入り度★★★★