太陽の座る場所


辻村深月 文藝春秋 2008年12月


太陽の坐る場所/辻村 深月
¥1,500
Amazon.co.jp


高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。


高校時代。ひとりの女生徒とを女王とあがめ、群れをなす集団。その女王の取り巻きになりたいと願う少女。

いつもひとりだったが、ひとりの生徒が声をかけてきてそれからは、他の生徒とも、なかよくなる。そんな聡明だが地味な女の子・・・・・



10年後。高校のときのやれなかったこと、やり残してきたことを10年たった今、しようとしている。

それは、役者としての活躍であったり、みんなのあこがれの男生徒と今つきあっているという事実であったり、華やかな職業に就くことであったり・・・・・・・・


10年経った今、高校時代を振り返り、それぞれの独白が書かれている。人には言えないような恥ずかしい出来事、触れたくない過去・・・・・

それは、若さゆえの過ちであり、苦しくなるような出来事である。それぞれの思惑が交差する。もう、話に夢中になり読んだ。

そして、仕掛けられていたこのトリックに見事にだまされた。読み返してみて、矛盾がなく、納得!


お気に入り度★★★★