新参者
東野圭吾 講談社 2009年9月
- 新参者/東野 圭吾
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日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。
刑事・加賀恭一郎が、日本橋界隈にある煎餅屋、料亭、瀬戸物屋、時計屋、洋菓子屋等に話を聞きに行くことにより捜査をしている。
事実を言えない隠された理由を加賀が解き明かしていくのだが、そこのあったのは、人情であり、相手を思いやるやさしさであり、心が温かくなるエピソードだった。
私は、こういう人情ものには弱い。江戸の情緒が残っているという日本橋のお店を加賀刑事とともに歩いている気分を味わいながらの読書となった。
<捜査もしていますよ、もちろん。でも、刑事の仕事はそれだけじゃない。事件によって心が傷つけられた人がいるのなら、その人だって被害者だ。そういう被害者を救う手だてをさがしだすのも、刑事の役目です。>
こういう人の気持ちを考えてくれる加賀刑事のよさが際立っていた。
ひとつ、教訓・・・・・・
自分の子供は、かわいいから、甘やかしてしまうこともあるけれど、子供をかばうこと、甘やかすことは、悪い結果をもたらすこともある。親としては毅然とした態度で接することも必要・・・・・・・・
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