聖女の救済

東野圭吾 文藝春秋 2008年10月

聖女の救済/東野 圭吾
¥1,700
Amazon.co.jp
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は―虚数解。理論的には考えられても、現実的にはありえない。


「子供を持てないのなら、結婚自体に意味がない。」そう言う義孝が許せない綾音の気持ちに同情した。


最初に綾音が夫義孝を毒殺したことをほのめかしている。しかし、綾音には鉄 壁なアリバイがあった。どうのようにして?どのような方法をとったのか?それだけの話なのだが、女性の感で動く内海刑事、内海刑事から相談されトリックを 暴く湯川物理学者、夫が亡くなった綾音に同情するが地道に捜査する草薙刑事らの活躍ですこしづつ明らかになっていく真実にぐいぐい引き込まれた。


虚数解?こんなこと、ありえないとは思うけれど、トリックとしては度肝を抜くものだ。
女性たちの感情のもつれの深い意味を知った。

題名のつけ方がうまい。その意味がわかったとき、女性の執念を感じた。そこまでできるものなのか。こわ~い。

お気に入り度★★★

<いつの間にかipodに入れた福山雅治のアルバムが終わっていて・・・・・・・>
福山雅治の名前を出すところは読者へのサービス?