臨床真理

柚月 裕子 宝島社 2009年1月

臨床真理 (このミス大賞受賞作)/柚月 裕子
¥1,470
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臨床心理士の佐久間美帆は、勤務先の医療機関で藤木司という二十歳の青年を担当することになる。司は、同じ福祉施設で暮らしていた少女の自殺を受け入れる ことができず、美帆に心を開こうとしなかった。それでも根気強く向き合おうとする美帆に、司はある告白をする。少女の死は他殺だと言うのだ。その根拠は、 彼が持っている特殊な能力によるらしい。美帆はその主張を信じることが出来なかったが、司の治療のためにも、調査をしてみようと決意する。美帆は、かつて の同級生で現在は警察官である栗原久志の協力をえて、福祉施設で何が起こっていたのかを探り始める。しかし、調査が進むにつれ、おぞましい出来事が明らか になる。『このミステリーがすごい!』大賞2009年第7回大賞受賞作。

佐久間美帆が、弟への思いから臨床心理士となり、司を助けたいという一途なおもいで、行動している姿はよかった。

ただ、展開が読めてしまうし、犯人も見当がついてしまう。司の特殊な能力がなければ、話が進まないので、現実としての話には受けとりにくかった。


お気に入り度★★