英雄の書


宮部みゆき


毎日新聞社 2009年2月


英雄の書 上/宮部 みゆき  英雄の書 下/宮部 みゆき
    
¥1,680              \1,680
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小学5年生の森崎友理子の兄大樹(中学2年生)がクラスメイトを刺し逃げていた。成績優秀でスポーツ万能で人気者のお兄ちゃんがなぜ?友理子は、兄の部屋で赤い本の声を聞き、叔父の別荘の図書室へ行く・・・・・


ファンタジーは苦手という意識があるからか、説明が回りくどい感じてしまい、なかなかこの物語に入り込めなかった。

途中まで読んで一時中断。

そして、再開。

「英雄」「黄衣の王」「無名の地」「エルムの書」等、詳しく説明されているが、深く考えず、読み進むことにした。

ユーリ、アジュ、ソラ、アッシュと旅を共にする者たちがそろい、ヘイトランドへ向かうあたりから面白くなってきた。


ヘイトランドで昔起こったこと、エルムの書の伝説、それが、今でも、ウズのように超能力を持つものとして残っている話やカタルハル僧院跡や王都での出来事が、どうなっていくのかと、一気読み。


無名僧のソラが、旅をするうち、何かを感じて変わっていく。狼のアッシュが、それに気づいていても、黙っている、そんな微妙な関係をみるのもおもしろかった。


大樹が、クラスメイトを刺した理由、そこから、この世界に入ってしまったということも納得の行く展開であり、うまい導入だ。友理子が、兄を助けたいという一心から行動を起こしている様子も感じられてよかった。


兄が、こんなところにいたとは!


この終わり方だと、続編があるのかな?


お気に入り度★★★