ダイイング・アイ


東野圭吾 光文社 2007年11月



ダイイング・アイ/東野 圭吾


『茗荷(みょうが)』でバーテンダーとして働く雨村慎介のもとに変な客が来る。その日の帰り、何者かに襲わ頭を投打される。気がついた時は病院。記憶が一部消えていた。慎介を襲ったのは、その客、岸中怜二で、自殺したと思われる死体が発見される。岸中は、慎介が1年半前、交通事故を起こして死なせた美菜絵の夫だった。そのことで、うらまれのはわかるが、何故、今頃になって犯行に及んだのか。そして、なぜ自殺したのか。慎介の記憶が交通事故を起こしたときだけ戻らないまま話は進む・・・・・・・・・・


茗荷に瑠璃子という女性が現れるけど、この女性、魅力的で、謎めいている。どう関係してくるのか・・・・・


そして、交通事故にはもうひとり、加害者がいたが、彼は、襲われることもなく、今,裕福に暮らしている・・・・・


ミステリー要素いっぱいで、どのような展開を見せるかとわくわくしながら読んだ。慎介と一緒に生活している成美、事件を調べている刑事の小塚。慎介が以前銀座で働いていた店のマスター江島。このらの人たちが事件と絡んでくる。


交通事故を起こしたときの刑。執行猶予がついた判決。加害者にとっては、過失ではあっても故意にしたわけではないから、このような判決になるのか。被害者にとっては、軽いと思うだろう。加害者は事故を忘れることができても被害者は忘れることはできない。こういう想いが、この小説を書いたきっかけではないのだろうか。


交通事故で死んでいかなくてはならないって無念だろうな。生きたちという気持ちが、目に込められたのか。

ミステリーというより、ホラーだ。目に込められた想いがこわい~~~~~~


お気に入り度★★★