ラットマン


道尾秀介 光文社 2008年1月



高校時代より14年、姫川亮、竹内耕太、谷尾瑛士の3人に小野ひかりが加わり、エアロスミスのコピーバンド「Sundowner(サウダナー)を編成し、野際の経営するストライト・ガイで演奏活動を続けていた。2年前、ドラムのひかりがメンバーから抜け、ひかりの妹の桂が、メンバーに加わっていた。亮は、ひかりと交際していたが、桂に惹かれていた。ライブ前の最期の練習の日、事件は起きる・・・・・・・


事件は、事故なのか殺人なのか?23年前の姫川の姉の事件を捜査した隈島が、捜査にあたることになり、23年前の事件と平行して語られる。


事故として処理されようとするが、そこには、事故であってほしいと願うそれぞれの思惑があったんだな。



ラットマン


ラットマンとは、見方によって、人の顔にもネズミにも見えるということ。一度思い込んだことは、意図的に見方を変えない限り、考えが変わることがない。うまい題名。そういうことだったのね。まただまされた。


姫川の家族のことは、痛かった。


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