夜市


恒川光太郎 角川書店 2005年10月





大学生のいずみは高校生時代の同級生裕二から誘いを受け、岬の公園の奥の森で行われる、なんでも売っているという夜市へ行く。裕二は、昔、野球がうまくなりたいと、弟と引き換えに、野球ができる能力を得たことがある。裕二には、夜市へ行く目的があったのだ・・・・・・・・・


暗がりの中、森の奥で開催されている夜市。売り手が、一つ目ゴリラだったり、のっぺたぼうだったり・・・・人の首まで売っていて、こわい雰囲気が漂う。


何でも売っている夜市で、自分はなにを手に入れたいのかと考えると、それもぞっとする。


そんな夜市へ裕二が行った目的は何か。その目的は果たされるのか。夜市のおきては守られるのか。夜市から帰ることはできるのか。


兄弟の想い・・・・・

思わぬような展開もあり、こわい中にも、切なさが漂う。


夜市で欲しいしいものを手に入れることができたとしても、ある程度のことはできても、それだけではどうしようもない。天才にはなれないってこと。楽して手に入れたものではそんなに人生、うまくいくものではないんだな。


「風の古道」


私はカズキと古道に迷い込んでしまった。この世とは違うその場所でレンやコモリとの出会う。私とカズキは、元の世界に無事帰る事ができるのか。


異世界を冒険したような感覚。ここでえがかれている友情もいいな。


お気に入り度★★★★