ストロベリーナイト


誉田哲也  光文社 2006年2月


青いビニルシートに包まれた惨殺死体が発見される。警視庁捜査一課の主任警部補である姫川玲子は捜査にあたる・・・・・・・

最初から、目を覆うような場面だったし、猟奇的な部分はあったけど、事件として、面白い展開を見せている。そう思わせるのは、捜査する警察人のキャラクターがはっきりしているから。


つらい過去にめげずに、警察官をめざし、今は女性の警視として活躍する姫川玲子。そのエピソードが、よかったな。また、姫川の刑事以外の姿(家族)を描いているのもいい。

姫川の捜査は勘がたより。その勘がどこから出てくるのかが不思議なくらいだが、罪を犯した人にも同調して涙するほど、感受性が強い。


姫川に、何かにつけ、くってかかってくる男、勝俣。下品なことも平気で言うし、やり方も汚いところもある。

この勝俣と姫川とのやりとりが面白かった。しかし、最後には、ほろりとさせられる場面も・・・


ほか、上司や部下のそれぞれが、個性豊かで、一人ひとりの姿が目に浮かぶよう。新たな刑事ものといった感じだ。もっと活躍が読みたいな。


余談だけど、インターネットで、考えもなく答えたことに、実名の住所に返事がかえってくるということがあるとしたら、こわいなあ・・・・

お気に入り度★★★★