ダウン・ツ・ヘヴン
森博嗣 中央公論新社 2005年6月
草薙水素(クサナギ)は、飛行中に怪我をして、入院する、病院で、函南(カンナミ)という少年に出会う。本部の甲斐が、病院に来て、クサナギに講習会の講師などの仕事をさせる・・・・・・
「ナ・バ・テア」に続き、話に引き込まれた。いつの間にか、この話の虜になっている自分に気づいた。
詩的な文章が印象的。
飛行機に乗ることが好きで、それが仕事だったクサナギ。しかし、中尉となり、飛行機に乗ることだけが仕事の全てでなくなる。とても純粋な人間が、何かに利用されようとしている。それが何か悔しくて、クサナギの純粋さが胸にささる。
クサナギにとって、笹倉の存在が、心の休まりとなっているようだ。ここに登場したカンナミという少年とクサナギの関係が、気になった。
お気に入り度★★★★