茄子は偉い、まずあの色、新鮮な茄子の濃紫は、桔梗より紫陽花より朝顔より美しいと思う。形はいろいろだが、矢張り中くらいのすらっとしてぷっくりしてちょっとしゃくれたのがいい。

感心するのは、どうやって食べても美味しいこと、じっくり焼いて皮をむいて、生姜じようゆで食べてよし、天ぷら最高、フライもよし、揚げだし、いためても、今や麻婆茄子は中華の定番(昔はなかったと思う)だし、輪切りにした太くて厚い茄子をようく油で焼いて、少し甘めの味噌だれをかけて、思うだけでよだれが出そう。

勿論漬物、ぬかでも塩でも、 生を薄切りにして塩もみでもすぐ食べられる。

江戸の狂歌にも、「しぎ焼きなすの秋の夕暮れ」  (心なき身にもあわれは知られけり 鴫たつ澤の秋の夕暮れ)  などと歌はれている、よく食べられたのでしょう。


秋茄子は嫁に食わすな、とは、嫁いびりという説と、子を産む身体を冷やすなという説があるらしい、  一富士二鷹三なすびはよく解らないが、 瓜のつるにはなすびはならぬ、というのは、とんびが鷹を産むと似た諺とすれば、瓜より茄子が目上かな。


瓜売りが瓜売りに来て売り残し 売り売り帰る 瓜売りの声  これは脱線でした。


やっといくらか涼しくなって少し元気が出てきました、と思ったらまた明日から猛暑だって、ほんと?  台風6号見たいに飛んで行ってほしい!      no.134