- ピエロの赤い鼻 [DVD]
- ¥2,160
- Amazon.co.jp
ジャンル : ドラマ
小学校教師のジャックは、休みの日は赤鼻のピエロになって、お祭りに来た観客を笑わせていた。
そんな父を息子のリュシアンはうんざり顔を見ていた。なんで父はみんなの笑い物になっているのか…。
そんな思いでいっぱいの彼に、父の親友アンドレは、ジャックが赤鼻のピエロになった理由を語りはじめる。
道化師になった理由は第二次世界大戦末期の出来事。
若きジャックと仲間のいきすぎた行動がトラブルを招き、ドイツ兵に捕らえられる。そこでのドイツ兵とジャックたちのエピソードがこの映画の核。
敵対する相手の中に人間らしさを見つけ、ぬくもりを感じるが、ときは戦時中。
それは悲しい結末を迎えてしまうのだ。仲間を思う気持ちが、ジャックをピエロにさせていたと知った息子が、父を誇りに思う瞬間が微笑ましい。
ネタばれ 注意!!
インタビュー記事の中でジャック・ヴィユレはこんなことを言っていました。
「私の祖母はよくこんな事をいっていた。大きな苦しみそれをポケットに入れて その上にハンカチをかけてずっと持っていましようねって・・・」
「天国で殺しましょう」(未公開)を除くと 鑑賞できる最後の作品となってしまいました。
まだこの役者さんを知ったばかりですが・・この作品で喜劇役者としての ジャック・ヴィユレを全うしたのではないかと思いました。
笑いの中に悲しみも称える そんなピエロの物語です。
「生きている限り希望があるよ」
そう云ってパンとリンゴを投げた ドイツ軍の兵士・・
あまりにも惨い最後に 声をあげてしまいました。
子供のように 英雄になる事にはしゃいでいた 2人の男たち。
その代償の大きさに 気づいた時 2人の人生が大きく変わります。
兵士が落とした ピエロの赤い鼻をつけ 彼から受け継いだ悲しみと優しさを 演じ続けるジャック。
この物語を知った 息子の称賛の拍手が 救われるような・・感動をくれます。
何も知らずピエロを演じ続けるジャックに 私も拍手を送り続けたいと思いました。