どうも、はむばねです。
結局Twitterで速攻M-1の優勝者を知らされた件について。
しかも優勝がトレンディエンジェルと聞いて、観る気が30%程減衰中なのであります。
いや、観ますけどね。
観るんだけどさ。
トレンディエンジェル……トレンディエンジェルかー……。
いやまぁいつかのハマカーンみたいに急激に芸風を変えてきた可能性も微レ存だし、フラットな気持ちで観ることにしよう。

M-1の感想は3回ほど観た後で書くとして、本日はとりあえずいつも通りの感想です。
ちょいちょいネタバレあり。

魔王が多すぎる世の中に告げる 1 (オーバーラップ文庫)
甘宇井白一
オーバーラップ (2014-01-23)
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一人を除きクラス全員が「魔王」な合馬学園2年G組。
そんなクラスの委員長を務める唯一人間である主人公が、魔王どもを殴り飛ばしたり殴り飛ばされたりする話。

右を見ても魔王、左を見ても魔王。
魔王のバーゲンセールである。
ファッション魔王(笑)ではなく、割とガチで世界滅ぼせるクラスの能力を持ってる魔王なのがいいですね。
#「魔王」というよりは「能力者」という印象の方が強いような気もしなくはないですが。
主人公とじゃれる時も、普通に殺りにきてる。
ほんで、主人公も普通に死んでる(生き返るけど)。

魔王を殺すために世界が生み出す機構が勇者って話はちょいちょいありますが、それを一つの世界にまとめることで魔王同士でバランス取るって発想は面白いですね。
各世界の重鎮たちの、魔王を持て余してる感も笑える。
おかげで、全然勇者でも何でもない委員長がレアアイテムマシマシで死んでも復活するような存在になってるわけですね。
敵にしても味方にしても厄介だけど、いざという時だけは頼りになる。
そんな魔王たちが面白いです。

価値観も、なんか現代高校生と魔王が混じったカオスな感じ。
新作ゲーム欲しいからって金を生成したりする。
あとストレス解消感覚で普通に街を滅ぼす。
一般人も普通に殺す。
そして、そんな魔王の価値観に毒されて委員長も「でぇじょうぶだ、魔王がいれば生き返る」的なこと言ってる。
というか、委員長の価値観が一番魔王的まである。
毒されたっつーか元々のパーソナリティーなんじゃねーかとすら思います。

ただ、個人的にはちょ~っとストレスフルな作劇だったかな~って感じないでもないです。
なんというか、周りがあまりに委員長に優しくない。
いやまぁ、魔王なんて基本的に自分勝手な連中だって作中で名言されてますし。
それでも持ちつ持たれつなところもあるとは言われてるし、実際そうですし。
何より、委員長自身がその状況を受け入れているわけではあるのですけども。
なんだろうなー。
にしても、あまりに委員長への態度が悪意じみてる気がするんだよなー。
うーん、いや、悪意というのもちょっと違う気もしますが。
なんとなく好意のようなものを感じなくもないけど、それはそれとして委員長に酷いことしてるよね? っていうのが一番しっくりくるかな。
きっとそれが彼らのコミュニケーションというものなのだろうけれど、ちょっと異文化すぎて受け入れがたいところがある気分。
そんな価値観の相違まで狙って「魔王」という存在を描いているのだとすれば、見事という他ありませんけれど。

とはいえ、ギャグの範囲内なので全然大丈夫な人の方が多いとは思います。
基本的にはドタバタコメディチックに魔王に振り回されてても、キメめる時にはキッチリキメてくれる、格好いい委員長でした。
一本筋の通った(?)エロというのも良かったですね。
エロというか、フェチだけども。