「獅子は働かず 聖女は赤く 2 あいつも昔はイイ子だったのに」感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

獅子は働かず 聖女は赤く 2 あいつも昔はイイ子だったのに (獅子は働かず 聖女は赤くシリーズ.../集英社

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中央教会の見習い聖職者であるアンナは、その身に秘められた謎により狙われていた。そんな彼女を、中央教会に追われる反逆者《裏切りの獅子》ユリウスと《竜の魔女》サロメは、半ば誘拐する形で、旅に連れ出した。旅路を進む一行の前に突如姿を現した、蛇のような体をした紫の禍竜。さらには拳を振るう蒼き禍竜までも出現する。だが、その遭遇はユリウスの過去を巡る戦いの始まりに過ぎなかった! 二頭の巨竜が、獅子の聖印をさげた鎧の少女が、ユリウスに迫る! 竜と鋼と魔女のファンタジー、時々コメディ第二弾!!

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ハーゲンの町を去り、アンナはユリウス、サロメらと共に旅路を行く。教皇領を目指すその道中、ユリウスたちの前に紫の禍竜が現れ去って行く。あちこちに倒れている負傷した傭兵たちの手当をした三人は、禍竜を追って先へと進む。傭兵から聞いた話によると、ダルムシュタッド近郊の村、ヴァインハイムにて改革教会が反乱を起こしたのだという。ヴァインハイムが戦場になると踏んだユリウスはそれを防ぐため、単身村へと向かう。

うああああああ読点多すぎて読みZUREEEEEEEE!!!!!!!!(イライラ
キャラクターや物語の内容自体は悪くないだけに勿体無い。読んでくうちに慣れるかな、そう思っていた時期が僕にもありました……(白目)

最初から最後までパンツ推しだったなぁ、と(笑) 女物のパンツ持ってハァハァしてるとかユリウスどう見ても変態です本当にありがとうございました。

やっぱり今回の旅路でも「働かない」姿勢を変えることはなく――サロメやアンナが夕食を作る間もごろごろだらだら。ユリウスのそのブレなさはもういっそ清々しいレベル。しかし、普段はダメ人間なのにやる時はやるからまたズルい。そうか、これがギャップ萌え…… 悔しいがかっこいい。

二人の禍龍の少女、ヒルデとエーファ。彼女達とぶつかった後、語られるユリウスの過去、村との関係。その真実からアンナはユリウスの抱く想いを知る。

訓練所にいた頃の友人、コルネリア。ユリウスとの因縁を断ち切るために、彼女はユリウスに刃を向ける。
ユリウスとコルネリアの戦いは良かった。中央教会の騎士である法の獅子になるための訓練所、法の砦。そこで昔から共に訓練を積んだ仲であるコルネリアとユリウス。故にお互いが相手の戦術を理解している。
を目指していた頃から は圧倒的に強かったしユリウスは一度だって彼女に勝てたことはなかった。あれからときが経ったとはいえ、その事実に変わりはないわけで。それでも負けられない、と戦うユリウスの姿はかっこよかった。

何か少しでもユリウスの手伝いがしたい、と村人達を賢明に避難させるアンナの姿に胸が熱くなった。自分もサトゥルノが怖いはずなのに。本当に強い娘だ……(感涙)

聖女マルレーネを救えなかった後悔を胸に抱え、彼女の姿をアンナに重ねながら。ユリウスはこれからもアンナを守り続けるのだろう。

ぽんかん神のイラストレーターはやはり素晴らしい……! アンナが恥ずかしさに顔を染めながら自身のスカートを捲ってる挿絵に興奮しました。