寝る前に気分転換に空手動画。
今日見ていたのは、松涛館の世界2位になったブラジルのShinzo Machidaの総合格闘技での一戦です。

空手は総合格闘技では、(1)転がされたら何もできない、(2)打撃勝負でも総合ファイターに打ち負けることも多い、と散々な評価が定着していますが、彼と弟のLyotoは、空手らしさを残しつつ、総合格闘技で善戦していますね。空手界の星です。

今日見ていた試合は、結局はShinzoが一本負けしてしまうのですが、途中、参考になる技術をたくさん見ることができました。↓のはその中の一つです。

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Brian "Choco" Rafiq Vs Shinzo Machida
http://www.youtube.com/watch?v=7oRY6E9q-zg
対戦
Shinzoは右です。
空手以外の格闘技をほとんど知らない私には、Brian "Choco" Rafiqがどんな人なのか分かりません(笑)。


タックル切り1
スタンドで向かい合う両者。
相手(左)がボクシング風の高い構えなのに対し、
Shinzo(右)は松涛館スタイルらいしい低い構えです。

タックル切り2
Shinzo(右)の左足からの大きな踏み込み。

タックル切り3
鋭い左の順突きです。
この距離を一気に縮めるのは、
松涛館を始めとした伝統空手ならではの技術ですね。

タックル切り4
しかし、相手は逆に突きの引き際に合わせてタックル。
これがあるから総合格闘技は怖いんですよね。
Shinzo(右)の早い順突きに対して見事な反応です。

一方、shinzoは、踏み込みの前足を引き、後足を前に出し、
右手の逆突きを相手の顔へ。

タックル切り5
Shinzo(右)、左足さらに引きながら、
左手も右手に合わせて相手の左側面をプッシュ。
拳ではなく、掌で押してますね。

タックル切り6
相手を押し返し、

タックル切り7
相手をはじき返す。


通常の順突き→逆突きワンツーであれば、打点はほぼ同じ場所。
しかし、突きに合わせてタックルを仕掛けてくる相手と戦う場合、このshinzoのように、2発目の逆突きは、1発目の順突きとかなり違う場所を突く必要があります。
ツーはワンとほぼ同じ場所を打つ、という打撃のみの試合でのワンツーのままではタックルの餌食なんでしょう。前手の拳で攻撃、後手の掌でタックルの押し返し、総合格闘技の試合では、掴み倒されないようにするため、そんなワンツーが使えそうですね。

いま思ったのですが、
もしかしたら、前足を戻す歩法も加えて考えると2発目の右は、順突きに続く逆突きというよりも、順突きの後で前足を戻して後足が前になる立ち方になっての右順突きと考えた方が適切なのかもしれません。
移動稽古でやる、後ろに下がりながらの前屈立ちの順突き、あの変形バージョンが、今回紹介したShinzoのタックル返しと言えたりして・・・。