先週は神戸で開かれた造血細胞移植学会に行って来ました。
会場は研修医時代を過ごしたポートアイランド。
神戸中央市民病院は3年前に移転して、新しい建物に変わっていました。
今回知り合いの先生にお願いして、初めて中を見学させていただきました。
規模は少し小さくなったけど、機能的ないい病院になっていました。
退職して19年、さすがにもう知っている人はいないかと思ったら、小児科の外来に昔お世話になった看護師さんがいて、昔ばなしに花が咲きました。
そのあと素敵な小児病棟を見学させていただきました。(写真撮ってません)
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ところでこの新しい中央市民の隣に、去年オープンしたのが「チャイルド・ケモ・ハウス」。
???
実は20年前、神戸の震災直後から「多文化共生センター」として一緒に活動してきたTさん夫妻が、お子様を「神経芽腫」という小児がんで亡くされました。
Tさん夫妻は、小児がんの療養環境を改善して、家族とともに治療できるような施設を目指して寄付を集め、完成させたのがこの「チャイルド・ケモ・ハウス」です。
(「ケモ」は化学療法の意味です)
Tさんと初めて出会ったのがちょうど20年前ですから、これも不思議なご縁です。
素敵な施設ができたのは聞いていましたが、今回お願いして見学させていただきました。
家族ともども過ごせるお部屋は、上品なペンションのようです。
こんな家族向け個室が19室あります。
お風呂も介助の人が入って、ゆったり使えます。
治療の合間の家族の息抜き(レスパイト)や、治療の効なく終末期を迎えた子どもが家族とゆったり過ごす環境としても理想的な施設ができました。
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この日は小児がんを経験した若者たちが自主的に集まって、イベントが開かれていました。
和歌山からポートアイランドは、関空―神戸空港間の高速船ベイシャトルを使えば、大阪の混雑を通らずに片道2時間で行けるので、今後患者さんにもお知らせして利用させてもらうこともできそうです。
みんなの熱い思いですばらしい施設ができたのはいいけど、これからの運営はまだまだ難問山積のようです。
帰りにかわいいチャリティーTシャツを購入して、わずかながらご協力しました。