扇動に乗らない中国の若者たち
日中関係に荒波が押し寄せている。
尖閣諸島の魚釣島に香港の活動家7名が上陸したためである。
わが国の海上保安庁の巡視船による放水や接舷規制を押し切ってのこと。
警察官による現行犯逮捕の後、強制退去させられたが、事態は深刻である。
現下の入管法では限界があることが改めて明らかになった。
こうした事件が繰り返されないよう、有効な対策を早急に講じる必要があるだろう。
そんな中、中国から「キズナ強化プロジェクト」に参加するため、250名の高校生が来日。
今年は日中国交正常化40周年という記念すべき年。
考え方の違いがあっても、戦略的な互恵関係を強めることは重要である。
特に、未来を築く青少年の交流は欠かせない。
今回、来日した高校生や引率の先生たちとざっくばらんな意見交換をしたところ、彼らの率直な反応には勇気付けられた。
曰く「香港の活動家による尖閣諸島への上陸は日中関係に決してプラスにはならないだろう。理解に苦しむ」。
中国国内の一部の都市では反日デモが報道されているが、多くの健全な若者たちはそうした扇動に乗せられてはいないことが確認できた。
また、そうした若者の日本理解を増進させねばならないと思う。