福島、宮城の下水処理施設を訪ねて | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

福島、宮城の下水処理施設を訪ねて

8月27日と28日の週末を活用し、宮城県と福島県の被災地を訪ねた。


小生の特命チームのメンバーも同行し、各地で進む災害ガレキ処理の現状、そして最大の悩みの種である放射能物質の早期処理に向けての視察と協議を行った。


折から、菅総理が福島県にて、佐藤知事と会談し、放射性物質を含む廃棄物や土壌について「国が福島県内に中間貯蔵施設を建設する考え」を表明したため、地元では反発か、または受け入れざるを得ないという声が交錯。


また、避難民の帰宅の見通しについて、細野原発事故担当相が「年間の積算被ばく線量が150ミリシーベルトと推測される地域では、帰還できるまでに20年程度かかる」との試算を明らかにした。


こちらも地元では怒りと失望の連鎖を呼んでいる。


これまで早期の帰宅に期待を持たせるような発言があったためである。


いまだに福島第一原発からセシウムはじめ放射能物質が放出し続けている現実を直視すれば、安易な見通しは口にできないはずだ。


はっきりと「放射能の汚染が続き、廃炉にも10年から20年の時間がかかることを考慮すれば、地域によっては帰還できない。国が責任をもって買い上げるので、新たな場所に移転をお願いしたい」と言うべきではなかろうか。


環境省ではキロあたり10万ベクレル以下の放射能汚染ガレキや汚泥は一般災害廃棄物と同じように焼却したり埋設したりできる、との指針を明らかにした。


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しかし、今回視察した福島市や郡山市の下水浄化センターでは10万ベクレルを超える高濃度の放射性セシウムが検出。


なかには44万ベクレルを超えるケースも。


こうした汚泥はトンパックに詰め、厳重に保管されているのだが、保管場所が満杯になりつつある。


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どこの自治体からも受け入れを拒否された、行き場のない汚染物質の扱いは急を要する。


それこそ「政治決断」の時だ。


内外の英知を結集した「中間貯蔵施設」を建設し、危険度の高い汚染物質の集中管理を国が進めるべきである。


「どじょう総理」を目指すという野田氏の決断力に期待したい。