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東電テレビ会議の舞台裏

本日、日本会議主催の原発災害対応問題検討会に出席した。


平沼赳夫会長(衆議院議員)の呼びかけで、講師は青山繁晴氏。


同氏は福島第一原発の事故現場にいち早く取材に出向いた際の生々しい実体験を織り交ぜながら、わが国の「原子力ムラ」の抱える諸問題を切りさばいてみせた。


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出席者に特に強烈なインパクトを与えたのは、福島原発の吉田所長の思いを代弁した時。


「もし、スマトラ沖地震と同じように、2度目の巨大地震が3カ月後に起これば、どうなるか」との問いに、吉田所長は「致命傷になる」と応じたという。


だからこそ、「防潮堤を大至急造るべき」とテレビ会議で主張したが、東京にいる東電や原子力安全保安院の幹部はまったく聞く耳を持たなかった。


そこで思わず口にしたのが、後にマスコミで有名になった「やってられねえよ!」発言。


現場で必死に作業にあたる人間の気持ちや要望を一切無視する中央司令システム。


これこそ「人災」に他ならない、という。


また、東電が公表した「行程表」も、実は、アメリカのGEやフランスのアレバが、自分たちの金儲けを優先した作業計画であり、福島の現場の実態を反映したものではない、との内部告発的説明も。


あまりにいいかげんな行程表であったため、近く見直しすることが決まったようだ。


とはいえ、最も衝撃が走ったのは、日本政府が福島原発で採用しているGEのマーク1型原子炉のブラックボックスの中身の開示をアメリカに求めたところ、「情報管理のできない日本には渡すわけにはいかない」と拒否されたこと。


「テロ集団に流れる恐れあり」との説明だったらしい。


史上最悪の事故の原因を作った可能性がありながら、その責任を認めようとせず、逆に日本の弱みを攻めたてるアメリカ。


オバマ政権にとって国際交渉力のない菅政権は赤子のようなものに違いない。