横浜情景(29)ガス灯のある風景@馬車道~11.3.26. | Field of Dreams

横浜情景(29)ガス灯のある風景@馬車道~11.3.26.

計画停電で節電の意識がこのところ街中に浸透していますひらめき電球

コンビニや居酒屋チェーン店、ラーメン屋などが看板の光を消してくれたので、今まで無駄に明る過ぎたことに気づかされました。夜の街

ふと、ガス灯がともる馬車道をそぞろ歩きしてみました星空

(夜景を撮るのに三脚忘れてしまったのでピンボケご容赦ガーン
馬車道を撮るのは昨年5月の馬車道マルシェ以来になります。

http://ameblo.jp/hama-penguin/entry-10555380775.html
Field of Dreams-馬車道05/38
程よい暗さになったのので、ガス灯の灯りが映えます。
Field of Dreams-夜景01 関内ホールの壁面に、文明開化の馬車道の風景(横濱絵葉書)の銅板レリーフがあります。Field of Dreams-馬車道13/38 銅板レリーフ画の傍らの着色されたガス灯を復元したのがこれ。日本初のガス灯は、明治3年(1870年)高島嘉右衛門がフランス人技師H.ブレグランに設計させたものです。点火夫が点火棒を担いで町を回って点火したそうな。白熱套(ガスマントル)は消耗品のため、今でも海岸通と馬車道のガス灯の白熱套交換を職員がしています。ただし当時のガス灯は青色でした。

ブルーライトヨコハマ】の語源は明治からあったのです。
Field of Dreams-夜景02
みなとみらい線開通にあわせて馬車道も改修され、夜のガス灯が美しく点火されます。点火式の日、画像左手の平安堂薬局にいらっしゃる生き字引のおじいさんが『昔のガス灯は青かったんだよ』と私に話してくれました。
Field of Dreams-夜景03
明治までは、夜の帳(とばり)が下りて漆黒の闇に包まれると、そこは辻斬りや夜鷹など、闇に蠢く(うごめく)輩(やから)の世界でした。町民は押し込み強盗を恐れて家の灯りを外に漏らさぬよう雨戸を閉め、夜、外に出歩くことはなかったのです。ガス灯が夜を開放しました。
Field of Dreams-夜景04
馬車道の顔、神奈川県立歴史博物館です。明治37年(1904年)旧横浜正金銀行本店(東京銀行の前身)として5年の歳月をかけて建てられました。

http://ch.kanagawa-museum.jp/tate/syokai.html  

国の重要文化財・史跡にも指定されている旧館部分の見どころが紹介されています。
Field of Dreams-夜景05
みなとみらい線「馬車道駅」ができたおかげで、こちら側が馬車道商店街の入口と思ってる人が多くなった気がします。
Field of Dreams-夜景06
交差点を渡り、万国橋通りへ。横道の隙間からマリンタワーが見えますが、こちらもライトアップを自粛しています。
Field of Dreams-夜景07
大正15年築の旧横浜生糸検査場です。(現;横浜第2合同庁舎)

正面上部のレリーフは蚕蛾です。明治から昭和初期までシルク産業は花形でした。現在の横浜線がかつてシルクロードだったことはよく知られています。昭和4年の世界恐慌と、昭和10年米国デュポン社によって発明されたナイロンによって、シルク産業は衰退します。
Field of Dreams-夜景08
いつでも明治時代にタイムスリップできる馬車道は私のお気に入りです。

横浜山下公園は、関東大震災の瓦礫を埋め立てて造ったことを、今の若い人は知っているでしょうか。先人の知恵と活力が、東日本大震災を経験した今の私たちに求められています。