「お疲れさま。」太秦ライムライトを見た感想を一言で言うなら、この言葉につきる。日本のハリウッドと呼ばれる太秦で「切られ役」として半世紀にわたり活躍してきたベテラン役者、福本清三が自身のキャリアを香美山役として演じている。
脇を固める出演者も実際に彼を切ってきた役者。彼に対する思いは現実的なものであったに違いない。
映画の中で「どこかで誰かが見ていてくれる」という言葉がなんどか出てくるが、その謙虚な発言は、まさにプロフェッショナルを感じさせる。
香美山はあまり多くを語らないが、演技そのものを見ているだけで十分だ。
時代が移り変わり、ものの価値観も変わっても、信念をもって生きる事の大切さには変わりはない。(★★★★)