$芸術に恋して★Blog★-180この映画、ただの冒険ドキュメンタリー映画ではない。冒険家たちの自然への畏敬の念、地球への愛を実感させてくれるスローライフドキュメンタリーである。

日本では沢木耕太郎の深夜特急を読んで、その旅を追体験しようという若者がいるという話を聞いたことがあるが、この物語ではノースフェイスの創業者ダグ・トプキンスとパタゴニア社の創業者イヴォン・ジェイナードが1968年に行ったカルフォルニアからチリ、パタゴニア、マウント・フィッツロイ登頂を行った5000マイルの旅をサーファーでフォトグラファーであるジェフ・ジョンソンが彼らの追体験を試みる物語である。

◎冒険には完璧なまでの準備が必要
◎想定外の事が起こった時から冒険が始まる
といった一見矛盾した二つの考えが述べられるが、冒険というものが何なのかを考える上でとても印象に残った。命をかけて前え進むか、引き返すか。その選択の裏には準備に準備をかさね、勇気と慎重さがためされる本当の意味での冒険がある。

そしてもうひとつ、多くの冒険家達がいつも心に思っていることがある、自然との共生だ。人類は文明を進化させる中で、地球環境を破壊し続けてきた。この映画で映しだされる手付かずの自然の美しさを目の前に魅せつけられると、地球環境に対する意識や自然との共生の重要性を考えずにはいられなくなる。(★★★)

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旅する力―深夜特急ノート/沢木 耕太郎

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