芸術に恋して★Blog★-ハムレット
この映画を見たとき、2年まえの「リトル・ミス・サンシャイン」という映画を思い出した。「リトル・ミス・サンシャイン」はそれぞれの悩みや困難を、家族で支え合って頑張っていく家族の絆をテーマにした物語だったが、この大阪ハムレット も同様にそれぞれに悩みを持ちながらも、励まし合いながら前向きに生きていく家族の姿が描かれている。
タイトルにもあるように「ハムレット」という言葉がこの映画の一つのキーワードになっている。ハムレットはシェイクスピアの四大悲劇の一つで、父を殺し母を奪い王位を簒奪した叔父をハムレットが討ち復讐を果たすという物語だ。
ストーリーの中では家族の置かれた状況を皮肉ったたとえで出てくるだけなのだが、ハムレットの有名な言葉、「生きるべきか、死ぬべきかそれが問題だ。」という台詞が、物語の中ではなやめる家族の共通語に思えてくるからおもしろい。そして「生きとったらそれでええやん!」といういかにも大阪らしい結論めいた言葉がとても印象的に心にのこる。
他人からどう思われようと、家族だけはありのままの自分を受け入れてくれる。いくらケンカをしようが、怒鳴り合おうが家族は家族なのだ。(★★★☆)