美味しいもの | 東京ミッドタウン マスターシェフ山下春幸オフィシャルブログ HAL YAMASHITA東京 Chefs table

美味しいもの

美味しいもの
永遠のテーマだと思います。
日本には『御馳走様』と言う言葉がある

これはおおよそ江戸時代頃からもちいられたと言われている
美味しい物は、珍しく、走り回って集める物
その希少性に日本人は相手に対する思いやりの
気持ち、双方の思いやりで「御馳走」は成り立っている

なるほど?!走りまわって「美味しいもの」を集める・・・。

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ここシンガポールでも同じ事が言える
私は「美味しい日本を」本物を新しい形で
多くの方々に喜んで頂きたい

ただただそれだけである

ただ・・それが・・・かなり…複雑なプロセスの上には成り立つが・・。

ただ、1杯の重箱が1切れの西京焼きが
あまりにも法外な金額だとそれはそれで・・・。難しいと思う

例えば「この炭」日本のお店では総て備長炭
でもシンガポール店では備長と形成炭をミックスして使用しています。

総て備長炭・・・。それはそれで出来るが・・・・あまりにもコストがかかり過ぎる
燃料物で可燃性のものは、飛行機では空輸できない
船だと湿気が出る場合もあるという

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こんな燃料まで気を使わなければならない

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これは日本の柚子
私の料理は本当に多くの「柚子」を使う
シンガポールでは、安くても800円から大体1000円程度

昨今、世界中では柚子ブーム
私は関西からやっているので
20年以上も前から「マイ柚子ブーム」

ミッドタウン開業時には、柚子を使いすぎて
よく、お客様にお叱りを受けたものだ…(笑)


しかし高額ですよね、海外で使うとなると・・・。
これじゃ美味しい柚子味噌は作れない
(それなりの分量を入れないと美味しい物はできない)
作れるのは作れるが、私の目標は
「美味しい新和食を手軽に食べて頂きたい!」

うむうむ・・・・。

ここで知恵が必要となる

海外で情報を発信するには、細部において気を使わなければならない
色々日本のプロモーションが来ているが
もっとマーケティングに時間をかけなければならないと思う。

日本政府のイベントも
大きなイベントで予算をかけて・・。
おしまい

みたいな感じ

「おいしい!」と感じて頂くためには、広める宣伝も必要だが
物流、流通、啓蒙活動・・・。価格調整
なども必要じゃないのかと?と思う

私はシンガポールのメディアにこう伝えた
「私はマスターシェフです。マスターシェフは、美味しい料理を作れます
だが、単に美味しいだけじゃダメ・・・。多くの人々に体験してもらわないと
料理の意味が伝わらない」

だから価格はとても重要な事だと
「美味いもんは高い」そりゃそうだが・・・。その中でもバリューは必要だと思います。

間違えないで欲しい!

安物ではないのだから・・・。

先日、50社以上の取材をしていただいた
(詳細はまた後日)


ヤフーニュースに掲載して頂きました

記事抜粋
「ハイクオリティーな和食を、手ごろな価格でいかに多くのお客様に楽しんでいただけるかという点に最も力を入れた」と述べた。日本食の需要が高まるシンガポールで新しい和食の形を提案していく意向だ。


まさにその通り・・・。ありがとうございます!更に頑張らねば

時には料理人は多くの外交官に匹敵する時もあると思う!

夢を希望を日本の美味しい物をもっと世界に広めます