盲獣 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

『盲獣』
1969年(日) 増村保造監督作品
 
究極の愛の世界と呼ぶには、
余りにも奇妙で残酷な物語。
 
盲目の男(船越英二)に誘拐され、
男のアトリエに監禁された緑魔子。
 
そのアトリエに男は母親と二人きりで暮らしており、
壁中に女性の腕や唇、乳房などの無数のオブジェが展示されていた。
 
男は魔子こそ究極のモデルだと感じ、
彼女をモデルに彫刻づくりを始めるが、男は次第に魔子に恋心を抱くようになる。
 
男と母親は、
強烈なマザーコンプレックスの関係で、
母親は女に嫉妬を感じ始め追い出そうとするが、
男に殺されてしまう。
 
暗いアトリエに長期間監禁されていた魔子も、
次第に視力を失い始め、
男を愛するように。
 
お互いの愛情はエスカレートし、
遂には互いの身体を傷つけあうようになっていくのだが・・・
 
空恐ろしい物語で、
次第に倒錯していく二人が見もの。
壁に陳列された無数のオブジェが雰囲気を盛り上げる。
 
行きつくところまで行った女は、
相手の男に自分の手足をぶった切れというんだから、
本当に普通じゃない。
 
盲目になり、
触覚が感覚のすべてになると、
愛する者がさらにいとおしくなり、
もっと強烈な刺激がほしくなるらしいです。
 
江戸川乱歩原作の倒錯の愛の世界。、
下手なホラーより怖いよ。
ラストの緑魔子の無表情の微笑みが後を引く・・・
 
 
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